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プロ野球の「年俸バブル解消」など改革の声が高まる中、選手の日本ラッシュが強まる見通しだ。 北京オリンピック(五輪)金メダル獲得で韓国野球の地位が高まった半面、国内プロ野球は収縮へ向かっているからだ。 さらにウォン安円高などの経済状況も日本進出を後押ししている。
▽林昌勇の収入は13億ウォン?
ヤクルト・スワローズ林昌勇(イム・チャンヨン、32)の例を挙げてみよう。 昨年、三星(サムスン)ライオンズで年俸5億ウォン(マイナスオプション適用後3億ウォン)を受けた林昌勇は、日本ヤクルトに基本年俸30万ドルで入団した。 1年前のウォン-ドル為替レートでは3億ウォン程度だった。
しかし林昌勇が今年受ける金額は100万ドルに達する。 ヤクルトの抑え投手として33セーブを収めた林昌勇は年俸以上のインセンティブを確保した。 基本年俸を低く設定する代わりに成果給の比重を高めたからだ。
さらにシーズン終了後インセンティブを精算する際、ウォン-ドル為替レートは1ドル=1300ウォン前後となった。 韓国ウォンに換算すると、13億ウォン近く稼いだことになる。 円高の影響で現地での生活費も増えたが、林昌勇の収入はインセンティブを含めて基本年俸の約4倍になる。 日本円で契約していた場合もほぼ同じ結果だった。
林昌勇は今年受けた総額を来年の基本年俸として受けることになる。 もちろんインセンティブは別に追加される。 夢を求めて日本へ行った林昌勇が1年で大成功を収めたことで、国内選手の考えも変わっている。 国内でオプション契約をすれば、多くても1-2億ウォンにしかならない。
▽年俸現実化
こうした中、国内各球団は「バブル解消」「年俸現実化」などを強調している。 第8球団ヒーローズが昨年冬、高額年俸選手を大幅削減したのがきっかけになった。 全8球団もシーズン中のボーナスをなくすことで合意した。
最大20億ウォンまで達したフリーエージェント(FA)契約金は規約に基づきなくなる見込みだ。 複数年契約も難しくなる可能性がある。 ‘人生を変える’といわれるFAでの一攫千金が事実上消える危機にある。
シーズン中の年俸とボーナスが削られ、FAの夢が消えれば、選手は海外に目を向けるしかない。 「経済が厳しい」「球団の赤字が深刻」という言葉で選手を納得させるのは難しい。
今後、主要FA選手は日本のラブコールを受けることになる。 韓日間の実質的な収入格差が広がり、日本進出選手は例年以上に増える見込みだ。 最近、日本FA市場がメジャーリーグのファームのようになったのと同様、韓国野球は日本の選手供給市場になる可能性が高い。
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