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【社説】公務員年金法、国会がしっかり見直すべき

公務員年金法改正案が昨日、閣議で可決された。最近、年金制度発展委員会(年発委)が提示した原案のままだ。「苦痛分担」への意志が足りないと非難する世論を広がせた、その原案が、修正なしに通過した。

これについて行政安全部(行安部)は「世論聴取の際、意見の隔たりがなかったためだ」と説明した。だが、年発委内部ですら不満の声があがっている。ある専門委員は「年発委を握っている公務員の反発のため、意見をきちんと出しにくかった」と打ち明けた。

今月14日に開かれた年金改革公聴会には、公務員労組員が団体で押し寄せ、ドタバタ騒動を繰り広げた。「議事の進行すら厳しい状況で、意見の聴取なんてできるか」と出席者らは声を高めた。一言で改正案づくりから世論聴取の過程まで、改革の意志をきちんと盛り込む機会がなかったというのが専門家の不満だ。一部では「最初から年金改革作業を公務員に任せてはならなかった」と批判する声まであがる。行安部公務員が幹事を務め、公務員団体の代表が委員として参加する年発委で、公務員への処遇を縮小する意見が受け入れられにくいというのだ。


いまや国会の手にかかっている。公務員年金改革は、続く私学・軍人年金の改革の試金石になるべきだという点から非常に重要だ。与野党は最初から作り直すという姿勢で、改革案らしい案を作って提示しなければならない。改革の骨子は▽国民年金との公平性の維持▽赤字財政の解消--だ。年発委の案が、本人の負担を増やし受領金額も下げたとはいうものの、それでも国民年金の加入者に比べて、老後の恩恵がはるかに大きくなるよう設計されている。また、そのまま導入される場合、10年後には年金の財政赤字が現在の5倍に急増する。

本人負担の保険料率を従来より10%以上に上方修正し、支給率も大きく下げることで、2つの問題を解決できるというのが専門家の見方だ。世界的な経済難を乗りこえるため、全国民が全力を尽くしている。公務員も当然苦痛の分担に加わらなければならない。そうでなくても公務員の「徹底的に保障される処遇」をめぐる非難が多いのに、血税で老後まで保障しろというのは厚顔無恥だ。ほんの少しでも国会協議の過程を邪魔する考えは捨てるように。国民の忍耐にも限界がある。



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