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<米大統領選>金融危機が2人の運命変えるか(1)

ホワイトハウスへ向かったバラク・オバマ(民主党上院議員)、ジョン・マケイン(共和党上院議員)両大統領候補の2年間にわたる大長征が4日、幕を下ろした。そのドラマを振り返ってみよう。

◇オバマ氏=昨夏、オバマ候補への支持率はヒラリー・クリントン民主党上院議員の支持率の半分にすぎなかった。しかしオバマ氏はヒラリー氏が女性公職者を選出したことがないアイオワ州に弱いという点に注目、人材とお金を集中的に投入した。高い支持率に陶酔していたヒラリー氏は「50州での全勝」を壮語し、今年1月3日に開催されたアイオワ党内選挙で勝負を決めようとしたが、オバマ氏に惨敗した。

オバマ氏は5日後に、ヒラリー氏が涙まで見せながら走り回ったニューハンプシャー州の党内選挙では惜敗したものの、委縮しなかった。2月5日の「スーパーチューズデー(22州で同時に行われる党内選挙)」でオバマ氏はヒラリー氏と対等な形で戦い、引き続き11州でヒラリー氏を連破した。


ヒラリー氏は6月3日まで党内選挙を完走したが、ゲームはすでに終わった状況だった。オバマ氏は今回の大統領選で米国史上初めての全国政党の黒人候補となったが、不安な様子だった。ヒラリー氏の支持層の相当数が同氏に背を向けた上、経験が足りないという批判を克服できなかったからだ。

しかし9月に入って発生した世界的な金融危機で民心は急変した。オバマ氏は「ウォール街の貪欲(どんよく)を制御できなかった共和党政権に問題がある」とし「マケイン政権イコール第3期のブッシュ政権」と攻撃した。3回目のテレビ討論でも同じ言葉でマケインを制圧した。「討論で、オバマ氏が優位だった」という世論が広がりはじめると、ヒラリー氏の支持層と無党派もオバマ氏に傾きはじめた。




<米大統領選>金融危機が2人の運命変えるか(2)

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