ＡＩＭ－９は敵の航空機のジェット機関で発射する熱を自動追跡して撃破する方式の短距離空対空ミサイルだ。


長さ２．８メートルに直径０．１３メートル、重さ７５キロで、３キロ先の目標に命中することができる。初の効果的な空対空ミサイルという評価を受けて、複製や模倣もあった。主に戦闘機に装着するが一部ヘリ機種としても使う。


Ｆ－５Ｅ戦闘機の場合、両主翼に各一発ずつ装着する。ＡＩＭ－９にはサイドワインダー（ｓｉｄｅｗｉｎｄｅｒ）という言葉がついて回るが、一種のガラガラヘビの名前から取ったものだ。攻撃目標（えさ）から出る熱を追跡することや目標に向けてくねくね動く様子が、ガラガラヘビと似ているという理由からだ。

１９５３年９Ａモデルが初めて試験発射され、以後Ｄ・Ｅ・Ｇ・Ｈ・Ｊなどと性能が向上した。事故機に装着された９Ｌモデルは７８年登場し、８２年、フォークランド紛争でイギリス軍がアルゼンチン軍を攻撃するのに使った。

当時、命中率が８０％に達し、初期モデルの１０～１５％に比べ大幅に上がったという評価を受けた。以後、攻撃と運動性などの性能を高め、Ｍ・Ｒ・Ｘなどグレードアップしたモデルが開発された。