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【社説】景気対策は成長動力に集中させねば

政府が米国発の金融危機が実体経済に広がるのを防ぐため特段の対策を出した。名付けて ‘経済難局克服総合対策’だ。財政出動で実体経済の冷え込みを防ぎ、不動産規制を緩和して建設景気を盛り上げようというものだ。世界各国が争って減税と財政支出拡大を通じて景気浮揚に乗り出していることと同じ脈絡のものだ。これまでの危機対応策が毎度タイミングを逃していたことに比べると、今回の対策は先制して景気冷え込みに対応しようという意志を表明した点からまずは時宜適切なものだと評価できる。

しかし今回は時期を逃さないという意欲が先立ったせいで、あまりに急いで対策をまとめたという印象が強い。効果が疑わしかったり、長期的に副作用が予想されるものが目に付くためだ。今回の対策の核心は来年度予算の支出規模を11兆ウォン増やし、3兆ウォンを追加で減税するというものだ。一言で、財政赤字を甘受してでもまずは財政資金を浴びせて景気を炊きつけようというものだ。ところで予算を使おうというところは主に地方のインフラ投資と中小企業・零細自営業者・農漁村に対する金融支援だ。今後景気がさらに悪化する場合、地方と社会的弱者への影響が大きいという点は十分に予想できる。しかし財政資金は長期短期の効果を見るよりも、まずは順位を決めて最も効率的な分野に投入すべきだ。苦しいからと何も考えずに国民の税金をばら撒いてはならない。こうした面から果たして地方のインフラ投資や社会的弱者に対する金融支援が優先されるべきなのか再考してみなければならない。

それよりも、今後景気が回復するときに備え、成長潜在力が大きい分野に投資資金を集中することが長期的にはさらに効果的だ。財政支出の大筋は投資効果と雇用創出の可能性が大きいところに集中させ、景気低迷で影響を受ける低所得層は社会安全網の側面から福祉支出を通じて支援しようという話だ。


危機状況で急いで政府の資金を放出して景気低迷を防ごうという考えは理解できる。しかしいくら急いでいても国民の税金が正しく使われるようにする責任は依然としてある。



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