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中国産の卵からもメラミン

中国産の食品から有害物質「メラミン」が検出されたことによる波紋が卵に広がっている。

香港政府傘下の食品安全センターは25日、香港市内のスーパーマーケットチェーン「百佳超級市場」で販売中の中国産の卵から、基準のおよそ2倍(1個当たり4.7ppm)のメラミンが検出されたと発表した。米食品医薬品局(FDA)が決めたメラミンの基準値(卵1個当たり)は2.5ppmだ。

食品安全センター当局者は「問題の卵から検出されたメラミンの量は、体重10キロの3歳児が正常な卵を1日12個、体重60キロの大人が144個をそれぞれ食べた場合、人体に深刻な影響を与える量だ」と明らかにした。


問題となった卵は、遼寧省大連に本社を置く韓偉養鶏有限公司から輸入されたことが分かった。食品安全センターの周一嶽局長は「週内に、中国産の卵に対するメラミン混入検査を行い、今後すべての中国産食品に対する安全調査を強化した後、すべての結果を公開する」と述べた。百佳超級市場側は、問題となった卵を同日、全量回収(リコール)したと伝えた。

香港中文大学生化学科のチャン・キンミング教授は「メラミンに汚染された飼料を食べた鶏、魚の卵もメラミンに汚染されるほかない」と指摘した。中国内の養鶏場で使っている飼料がメラミンに汚染されたことが明らかであることから、すべての中国産の卵の安全性にも問題があり得るということだ。

中国産の卵を使ってきた香港のレストラン業界はこうした事態を非常に懸念している。香港市内食堂の8割が中国産の卵を使っているからだ。国際金融危機の余波で、すでにレストランおよそ1000店ほどが閉業した中、主な食材の卵からメラミンが検出されたことにより、レストランのオーナーらは深刻な悩みに陥った。

香港中心部の銅鑼灣(コースウェイベイ)の食堂街でファーストフード店を運営しているウェンソンファンさんは「料理の半分ほどに中国産の卵を使っているが、お客さんが今後は卵入りの料理を食べないことが確実視され、売上高の急減が火を見るより明らかだ」と話している。

これに先立ち、中国の「三鹿集団」製の粉ミルクから検出されたメラミンによる波紋で、今年8月以降、現在まで中国でおよそ2万人を上回る乳児が腎臓結石などの被害を受けており、中国産牛乳と乳製品に波紋が広がっている。



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