全世界が持ちこたえようとしている。国の運命をかけた経済戦争だ。われわれも険しい航海を避けることはできない。外貨準備高2400億ドルを頼りに三角波を突破しなければならない。すでにわれわれは運命共同体だ。政府が対外債務を保証し、中央銀行が証券会社に2兆ウォンを緊急支援する瞬間に同じ船に乗り込んだのだ。どちらか一方でも穴が開けばともに沈む覚悟をしなければならない。
世界はいま、2つの陣営に分けられる。金を貸す国と金を借りる国だ。火は先進国で起こったが、借りた国が炎に包まれた。シビアな資金回収で国の倒産を宣言する途上国もおびただしい。韓国は純債権国と純債務国の間の中途半端な境界地帯にいる。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムだけ見ても、フィリピンやインドネシアより危険だとされる。本当に話にならないほどあきれた現実だ。しかし世界はわれわれに問うている。韓国はデフォルト(債務不履行)から安全なのか。銀行は揺れていないか。不動産市場は大丈夫なのか…。いまやわれわれは生きるためにこうした冷酷な質問に答えねばならない。
われわれは出航に先立ち、内部点検が必要だ。航海を率いる姜万洙(カン・マンス)企画財政部長官、李成太(イ・ソンテ)韓国銀行総裁、全光宇(チョン・グァンウ)金融委員長の経済ラインは信頼できるのか。これまでの行き違いや不協和音は取り上げる必要もない。戦闘司令官である姜長官は国会で「ちょっと見逃してほしい」と席の保全に汲々としている。こんな人物が果たして国の最高財務責任者(CFO)なのか。全委員長はどうなのか。彼の国際金融経歴は事前危機予測に失敗したことで底が知れた。いまの金融市場で彼は植物人間状態だ。韓国銀行の李総裁はどうか。物価安定はよし。中央銀行の独立性もよし。しかし国の経済の命と引き換えにするほど至高至純な価値なのか問い直したい。
‘戦争中には将帥を変えない’という言葉を知らないのではない。しかし脳死状態の司令部では勝利を担保できない。李明博(イ・ミョンバク)大統領は非常な覚悟で経済チームを再構成しなくてはならない。選挙キャンプの貢献度に代わり徹底した能力重視でいかねばならない。いまは‘大統領の信頼’より‘市場の信頼’が唯一のものさしとならねばならない。
新たなリーダーシップの上で、われわれは勇敢に経済危機と対決せねばならない。言葉ではなく行動と実績が重要だ。一つ目に、なにより経常収支黒字が優先だ。現在のウォン安ドル高で10月の貿易収支を確実に黒字に反転させねばならない。第4四半期はもちろん、来年上半期まで貿易収支黒字が続くという確実なシグナルを送れば、国際市場の冷ややかな視線を押し返すことができる。そうすればこそわれわれ内部の信頼と自信も回復できるだろう。
二つ目に、国会はすぐに銀行の対外債務の支払い保証同意案を通過させねばならない。いまは政治的にそろばんを弾くときではない。米国の失敗を見よ。政界が国民的憤怒を利用しようとして経済混乱と社会的費用だけが加重している。銀行の道徳的かい離(モラルハザード)はこの危機を乗り越えたのちに厳しい処理を行っても遅くない。速やかな同意案通過はわれわれのCDSプレミアムを引き下げる近道だ。
三つ目に、韓国銀行は銀行債の買い入れをためらうときではないとみる。銀行が憎くても資金の流れは通さなければならない。いま銀行の破産はそのまま国の不渡りを意味する。ファンドランを防ぐため証券会社に対する緊急資金支援も拡大する必要がある。韓国銀行は世界の中央銀行が危機制圧の最前線に出ている現実を直視しなくてはならない。
四つ目に、大企業の賛同が必要だ。アジア通貨危機では日本の三菱商事などがロンドンで巨額のドルを借り入れ、ドル不足に悩む日本の銀行に供給した。いまはのん気に金産分離を問うときではない。国策銀行まで海外借り入れの道が閉ざされている緊迫した状況だ。まだ国際信用ラインが生きているサムスン電子、ポスコ、現代自動車、LG電子などがドル流動性確保に先導してくれることを期待する。
老練した船長と航海士は危機が訪れれば必要のない荷物から海に投げ復元力を回復する。そして最高速度で押し寄せる波の中で最も高い波を正面から突破すれば脱出に成功したといえる。いまのわれわれの運命も同様だ。世界は煙で覆われている。新しいリーダーシップで勇敢に正面から対決すればこの危機に勝つことができる。
世界はいま、2つの陣営に分けられる。金を貸す国と金を借りる国だ。火は先進国で起こったが、借りた国が炎に包まれた。シビアな資金回収で国の倒産を宣言する途上国もおびただしい。韓国は純債権国と純債務国の間の中途半端な境界地帯にいる。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムだけ見ても、フィリピンやインドネシアより危険だとされる。本当に話にならないほどあきれた現実だ。しかし世界はわれわれに問うている。韓国はデフォルト(債務不履行)から安全なのか。銀行は揺れていないか。不動産市場は大丈夫なのか…。いまやわれわれは生きるためにこうした冷酷な質問に答えねばならない。
われわれは出航に先立ち、内部点検が必要だ。航海を率いる姜万洙(カン・マンス)企画財政部長官、李成太(イ・ソンテ)韓国銀行総裁、全光宇(チョン・グァンウ)金融委員長の経済ラインは信頼できるのか。これまでの行き違いや不協和音は取り上げる必要もない。戦闘司令官である姜長官は国会で「ちょっと見逃してほしい」と席の保全に汲々としている。こんな人物が果たして国の最高財務責任者(CFO)なのか。全委員長はどうなのか。彼の国際金融経歴は事前危機予測に失敗したことで底が知れた。いまの金融市場で彼は植物人間状態だ。韓国銀行の李総裁はどうか。物価安定はよし。中央銀行の独立性もよし。しかし国の経済の命と引き換えにするほど至高至純な価値なのか問い直したい。
‘戦争中には将帥を変えない’という言葉を知らないのではない。しかし脳死状態の司令部では勝利を担保できない。李明博(イ・ミョンバク)大統領は非常な覚悟で経済チームを再構成しなくてはならない。選挙キャンプの貢献度に代わり徹底した能力重視でいかねばならない。いまは‘大統領の信頼’より‘市場の信頼’が唯一のものさしとならねばならない。
新たなリーダーシップの上で、われわれは勇敢に経済危機と対決せねばならない。言葉ではなく行動と実績が重要だ。一つ目に、なにより経常収支黒字が優先だ。現在のウォン安ドル高で10月の貿易収支を確実に黒字に反転させねばならない。第4四半期はもちろん、来年上半期まで貿易収支黒字が続くという確実なシグナルを送れば、国際市場の冷ややかな視線を押し返すことができる。そうすればこそわれわれ内部の信頼と自信も回復できるだろう。
二つ目に、国会はすぐに銀行の対外債務の支払い保証同意案を通過させねばならない。いまは政治的にそろばんを弾くときではない。米国の失敗を見よ。政界が国民的憤怒を利用しようとして経済混乱と社会的費用だけが加重している。銀行の道徳的かい離(モラルハザード)はこの危機を乗り越えたのちに厳しい処理を行っても遅くない。速やかな同意案通過はわれわれのCDSプレミアムを引き下げる近道だ。
三つ目に、韓国銀行は銀行債の買い入れをためらうときではないとみる。銀行が憎くても資金の流れは通さなければならない。いま銀行の破産はそのまま国の不渡りを意味する。ファンドランを防ぐため証券会社に対する緊急資金支援も拡大する必要がある。韓国銀行は世界の中央銀行が危機制圧の最前線に出ている現実を直視しなくてはならない。
四つ目に、大企業の賛同が必要だ。アジア通貨危機では日本の三菱商事などがロンドンで巨額のドルを借り入れ、ドル不足に悩む日本の銀行に供給した。いまはのん気に金産分離を問うときではない。国策銀行まで海外借り入れの道が閉ざされている緊迫した状況だ。まだ国際信用ラインが生きているサムスン電子、ポスコ、現代自動車、LG電子などがドル流動性確保に先導してくれることを期待する。
老練した船長と航海士は危機が訪れれば必要のない荷物から海に投げ復元力を回復する。そして最高速度で押し寄せる波の中で最も高い波を正面から突破すれば脱出に成功したといえる。いまのわれわれの運命も同様だ。世界は煙で覆われている。新しいリーダーシップで勇敢に正面から対決すればこの危機に勝つことができる。
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