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【社説】前・現職大統領“不況との戦争”で手を取り合うべき

戦争だ。不況という奴が先週末攻めてきた。不況はグローバル信用危機の次の手順だ。コスピ指数が24日、1000を割ると「生計が致命傷を負うことになるかもしれない」という恐れを多くの国民が持つようになった。

ニューヨークタイムスも25日付で「10年前の悪夢に震えている韓国」を正面から扱った。世界がまったく同じく金融危機に陥っているのに、世界13位の産業国家である韓国があっという間に不況危険グループに落ちてしまったのだ。

核兵器で武装した外的が攻め寄せてこそ戦争であるわけではない。国民を不安におののかせ、財産に損失を加え、働き口を奪い、家庭を揺さぶり、子の世代の生活を疲弊させる不況も、戦争するという覚悟で争わなければならない敵だ。不況との戦争は3カ月の短期戦になるか、3年以上の長期戦になるかは予測しにくい。


明らかなものはある。戦争で勝つためには敵の弱点を見つけ出し、我軍の力を強化しなければならないことだ。

不況とは何か。実体はあるのに手にとれない。幽霊のような敵だ。実体とは何か。回らなければならないお金が回らないのだ。お金が流れて氷河のように凍りついた現象が、不況の実体だ。それでお金が乾くのだ。それでもお金が敵ではない。お金を止めさせるのは人の心だ。不況が攻め寄せたのは人の心が崩れたからだ。人の心を奮い立てれば不況を追い出すことができる。不況は不信を食べて育つ。信用が生じれば不況は煙のように消える。

人の心は国家のリーダーシップが奮い立てる。結局、不況との対決はリーダーシップの問題で、政治の問題だ。

李明博政府が10年前の国際通貨危機のときよりも多い2400億ドルを保有しても通貨危機説に苦しむのは、投資者たちの心を買うことができなかったからだ。担保が積もったのに信用危機に処しているのだ。担保危機より恐ろしいのが信用危機だ。

戦争で我軍の力の核心は国家のリーダーシップだ。戦争が起これば国家のリーダーシップは非常事態を宣言し、全勢力の大同団結を訴えなければならない。ただ不況との戦争はもう少し精巧で緻密でなければならない。外的との物理的けんかではなく、人の心に信用を築く心理戦だからだ。国民各自の心に信用を築くことだから、李明博大統領ひとりではなく前・現職大統領が一堂に会して不況との戦争を宣言すればどうだろうか。

李大統領はこれまで左派政権10年の積弊をえぐりとるという政策を強く推し進めた。その政策がそれなりに意味はあったが、李大統領を政派的存在と映るようにしたのも事実だ。今、国家共同体は不況というもっと大きな敵の前に置かれている。李明博大統領が政派的理解を超越し、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、金大中(キム・デジュン)、金泳三(キム・ヨンサム)、盧泰愚(ノ・テウ)、全斗煥(チョン・ドファン)元大統領を青瓦台に招待し、国民とともに不況を打開していこうという宣言をしてほしい。この宣言は政界の消耗的政争を中断させ、国民の心を奮い立たせる連鎖反応を起こすことができる。不況は逃げだすだろう。



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