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「日本酒で韓国と日本文化つなぎたい」(2)

お酒の味も味だが、お酒の楽しみ方にも関心をもつようになった。

「目で色具合を見て耳でお酒にまつわる話を聞くのです。鼻で香りを感じることも重要ですね。米を醸しますが、果物の香りもするし、花の香りも漂うんですよ。口に持っていって舌の上に広げて吟味するんです。のどを通った後は、全身に伝わるお酒の温もりを肌で感じます。まさに五感で楽しむのです」。

日本酒を選ぶときは度数が高いほど香りがきついという点を念頭に置き、つまみは淡泊なものを選んでお酒の風味を最大限にいかしたほうがいいという助言も忘れない。


彼女の話は日本酒礼賛だけで終わらない。

日本の酒を韓国と接点をもたせて韓国の酒文化をより豊かにしたいと考えているからだ。

「爆弾酒やワンショット(一気飲み)文化は、お酒を楽しむというより酒に酔おうとする目的しかないのではないかと思う。それよりお酒にエピソードを添えて楽しむ遊戯のようにすればいいと思いませんか。付加価置を高めて農家の所得も上げて、文化も豊かにし、一挙両得です」

彼女のこれまでの人生は日本酒ほどにエピソードにとんでいる。

1975年、ミスコリアの予選でフォトジェニック賞を受賞した彼女だったが、離婚、事業失敗の痛みも味わった。

彼女が現在持ち歩く名刺は4種類。その中には日本政府から任命された日本観光広報大使の名刺、韓国企業の日本支社代表取締役の名刺がある。



「日本酒で韓国と日本文化つなぎたい」(1)

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