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世界鉄鋼業界が数年間続いた好況の後、沈滞期に入った。 世界鉄鋼協会によると、今年上半期5-6%増加した世界粗鋼生産量は、8月に入って増加率が2.9%に低下した。 まだ統計が出ていないが、米国発の金融危機が世界を襲った9月にはマイナスに転じると、鉄鋼業界は悲観的な予想を出している。
金融危機は実体経済の血液の役割をする資金の流れに深刻な影響を与えている。 その結果、鉄鋼を必須資材とする自動車・建設業者は減算または閉鎖している。
米国製造業を代表するゼネラル・モーターズ(GM)はヨーロッパ市場で販売不振に陥り、現地工場10カ所の稼働を10-21日中断することにした。 一部の工場はリストラに踏み切った。 現代(ヒョンデ)車も米国市場で販売不振となり、アラバマ州工場の今年の生産量を年初の30万台から22万台に下方修正した。
鉄鋼の需要が減り、製品価格は急速に落ちている。 世界鉄鋼専門誌「ワールドスチールダイナミックス」によると、年初1000ドル水準だった熱延鋼板価格(1トン)は最近780ドルに低下した。
中国鉄鋼製品の価格は原価水準に急落した。 7月中旬に6220元(913ドル)だった熱延鋼板価格は今月8日4050元(665ドル)に落ちた。 北京オリンピック(五輪)前後と比べても下落率は24%に達する。 1トン当たりの生産コストが4200-4600元である点を勘案すると、原価にもならないという話だ。
ウリ投資証券のイ・チャンモク・アナリストは「全体鉄鋼消費の52%を占める建設部門の需要が振るわなかった結果」とし「中国内の鉄鋼在庫もこの2-3カ月間、少しずつ増えている」と話した。
ポスコの李亀沢(イ・クテク)会長は今月初め、米ワシントンで開かれた国際鉄鋼協会総会で「中国を含むグローバル鉄鋼業界は過剰設備を調整しなければならない。鉄鋼業界はこの数年間、超好況を享受したが、今は景気沈滞リスクに対応しなければならない時期」と指摘した。
国内では冷延企業を中心に減産の動きを見せている。 冷延企業は熱延鋼板を買って加工した後、自動車・電子企業に供給するだけに、市場の影響をすぐに受ける。 ほとんどの熱延鋼板を日本から輸入しているため、最近の円高で致命打を受けている。
現代ハイスコは第4四半期、市況を見ながら2万-6万ントンを減産する計画だ。 東部製鉄は当初の4万トン減産計画を15万トンに増やす。 ポスコは7月からステンレススチールを20%ずつ減らして生産してきた。 しかし「熱延鋼板をはじめとする主力製品の減産はまだ考えていない」と明らかにした。
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