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【社説】国策銀行の民営化、原則後退させるな

政府が産業(サンオプ)銀行とウリィ金融地主、企業(キオプ)銀行など政府所有銀行の民営化日程を延ばすことにした。米国発金融危機で国内外経済条件が悪化し、これらの銀行を予定どおり買収、売却することは難しくなったという理由からだ。ひとまず産業銀行の民営化法案を今年処理した後、実際の民営化日程は市場状況を見ながら決める方針だ。国策銀行の民営化時期を延ばすことは理解できる。現在としては引き取って売るどころか、買収候補が出るかも疑問だからだ。しかし民営化日程の延期が民営化の放棄や後退と映ってはいけない。民営化日程を延ばすことで、国策銀行民営化そのものをやめようとする勢力が有利になってはいけないということだ。

野党と一部の市民団体は米国の金融危機をきっかけとして金融産業の規制緩和と国策銀行の民営化を骨子とした李明博政府の金融改革に反対の声を上げてきた。特に最近、米国とヨーロッパ各国が大量に公的資金を投入、流動性危機に陥った民間銀行持分を国有化することにしたことをめぐり、国策銀行の民営化が世界的な状況に反すると主張する。しかしこのような主張は事実とも違う上、民営化を中断する理由にはならない。まず米国・ヨーロッパの銀行持分国有化は金融市場の安定のために一時的に資金を支援するというものであり、民間銀行を引き受けて国策銀行にするということではない。また銀行の持分を一時的に国有化するということが、すでに国有化されている銀行を民営化してはいけないという根拠になることもない。

何より金融危機が起こったからといって産業銀行、ウリィ金融、企業銀行を民営化しなければならない理由が変わることはない。これら国策銀行を民営化することにしたのは、これら銀行の所有権だけ政府がもつだけで、実際は民間銀行とまったく同じ役割をするからだ。


民間銀行と競争する国策銀行を敢えて政府が持つ必要がないのみならず、これらが国策銀行としての優位を享受すればむしろ金融産業の発展を阻害するだけだ。政府は国策銀行を民営化するという意志をもう一度明らかにして、市場条件が好転し次第、即座に売却に出なければならない。



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