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贈収賄疑惑の金永哲前国務総理室事務次長が自殺



金品授受疑惑が提起されていた金永哲(キム・ヨンチョル)前国務総理室事務次長(次官級)が10日、自宅で首を吊って死亡した。

同日午前8時ごろ、ソウル逸院洞(イルウォンドン)の金氏の自宅トイレで、金氏が室内に設置した棒にネクタイを結びつけ、それに首をかけて死んでいるのを妻が発見した。実家に里帰りしていた娘が警察に通報した。金氏は妻に発見される直前に息を引き取ったものと推定される。


警察は金氏の死因を自殺とみている。金氏の部屋の化粧台からはA4用紙1枚に書かれた遺書が発見された。警察関係者は「“愛してる。ごめん。先に行ってすまない”という内容の短い手紙がサインペンで殴り書きされていた。なぜ死ぬのかを明らかにする内容はなかった」と話している。遺族らは、「金氏は前日もいつものように午後9時ごろ床に就き、いつもと異なる気配はなかった」と警察に陳述した。金氏の遺体は風納洞(プンナプトン)のソウル峨山(アサン)病院に安置された。

金氏は熱併合発電設備業者のケナーテックから数千万ウォンを受け取っていたという疑惑がもたれていた。最高検察庁中央捜査部は、江原(カンウォン)ランドの不正蓄財疑惑を捜査していた8月、江原ランドの熱併合発電施設工事を担当したケナーテックに家宅捜索に入っている。

ケナーテックから金品を受け取った容疑で中部発電元社長の鄭長燮(チョン・ジャンソプ)容疑者と、軍人共済会元理事長の金勝広(キム・スングァン)容疑者、知識経済部の事務官が逮捕されている。ケナーテックは2004年7月から昨年まで、500億ウォン規模となる中部発電の工事を担当した。2002~2005年に中部発電の社長だった金氏も数千万ウォンを受け取っていた状況を検察が捉えていたという。疑惑が膨らんだことで報道も相次いでいた。金氏は2日に辞表を提出し、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は翌日に受理した。

1972年に行政考試12回に合格した金氏は、金泳三(キム・ヨンサム)政権末期に大統領秘書室政務秘書官を務めた後、特許庁次長と韓国地域暖房公社・中部発電の社長を最後に公職生活を終えていた。しかし、商工部などでともに働いていた韓昇洙(ハン・スンス)首相との縁で今年3月に総理室事務次長に任命された。最高検は金氏に対する出頭通知や家宅捜索はまだなかったと明らかにした。最高検関係者は、「疑惑があり詳しく調べている中でこのようなことが起きて残念だ。現在、経緯を調べている」と話している。



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