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シーズン末に日本のスカウトが韓国に集まっている。 例年のチェックレベルの訪問ではない。 日本を2度も破って北京オリンピック(五輪)で金メダルを獲得した韓国野球を見直して、韓国選手のスカウトに積極的な動きを見せている。
三星(サムスン)-斗山(トゥサン)戦が行われた先週末、蚕室(チャムシル)では読売・阪神・ヤクルト・横浜のスカウトが忙しく動いていた。 例年とは違い、球団の幹部が実務陣と一緒に来ていた。
日本では今年初め、アジア出身選手を外国人クオータ(1軍4人)から除外しようという議論があった。 さらに五輪をきっかけに韓国野球を見直し、韓国市場の攻略に本格的に着手している。
▽五輪効果
日本のスカウトとの接触が多い金泰龍(キム・テリョン)斗山(トゥサン)運営広報部門長は「日本スカウトの動きが例年とは全く違う。 五輪金メダルで韓国野球を見る日本の目が変わった。 韓国選手の獲得に向けて、複数の球団が実務的に動いていると聞いている」と伝えた。
韓国を代表する右打者の金東柱(キム・ドンジュ、斗山)は日本進出を公言している状態だ。 昨年の冬まで金東柱の獲得に微温的な態度を見せていた日本球団は、この半年間で金東柱に対する評価を変えている。 また孫敏漢(ソン・ミンハン、(ロッテ)、李晋暎(イ・ジンヨン、SK)ら他のFA(フリーエージェント)もリストに挙がっている。
▽林昌勇効果
昨年まで日本スカウトの訪問は、主に韓国でプレーする外国人選手のチェックが目的だった。 90年以降、李承燁(イ・スンヨプ、ロッテ、04年)、李炳圭(イ・ビョンギュ、中日、07年)らの進出例はあったが、数十億ウォンの年俸を投資できる韓国選手は極めて少ない、というのが日本球団の大半の雰囲気だった。
しかし昨年、三星で5勝に終わった林昌勇がヤクルトの抑え投手として大活躍し、日本球団は衝撃を受けた。 ニッチ市場をうまく攻略すれば、大きな費用をかけずに実力ある韓国選手を獲得できる、という前例ができた。 こうした理由でシーズン後にFAになる左腕の李恵践(イ・ヘチョン、斗山)にも読売などの関心が向けられている。
▽忙しくなったエージェント
FAだけでなく金泰均(キム・テギュン、ハンファ)など海外進出資格がある選手も日本スカウトのリストに含まれている。 移籍料を支払ってでも若くて有能な選手なら積極的に働きかける、という雰囲気だ。
こうした流れの中でエージェントは忙しくなった。 従来のエージェントのほか、最近、趙成珉(チョ・ソンミン)MBC(文化放送)-ESPN解説委員が日本人脈を利用してエージェント事業を始めた。 FA資格を得る選手には複数のエージェントが進出している状態だ。
これについて金泰龍氏は「日本の韓国選手獲得の動きはまずます活発になるだろう。 国内の球団が選手を奪われないためには、移籍条件を緩和し、補償を強化する制度の整備が急がれる」と提言した。
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