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麻生太郎新日本首相は漫画好きで有名だ。 毎週10種類ほどの漫画雑誌を購読している。 そのためか、彼の言葉は漫画のセリフと似ているところがある。 まずは面白くて簡明だ。 回りくどく話す日本政治家特有の話し方とは違い、分かりやすい。 彼が遊説に行けば人波ができ、テレビ討論に行けば視聴率が上がる。
しかし問題発言もよくある。 「(靖国神社の)英霊は天皇のために万歳と言ったのであり、‘首相万歳’と言った人は誰もない。 天皇が参拝なさるのが一番だ」と話し、ニューヨークタイムズの社説でたたかれた。 「中国は10億人の国民、原子爆弾を持ち、軍事費が毎年2けたずつ増えてから連続17年、 相当な脅威だ」という‘非外交的’発言は、現職外相時代の記者会見での発言だ。
植民統治を美化する発言もある。 「台湾が日本に属する時、日本が最初にしたことは義務教育だ。 子供を学校に送れば一日の日当を払う英断を下した。 台湾は教育水準が上がり、今でも高い」。相当数の日本人が共感しながらも公開的には話せないタブーを彼は何度も破った。 「朝鮮の人たちが日本のパスポートをもらうと金とか(韓国式の名前が)書かれていた。 満州の人々がそれを見て『朝鮮人だな』と言い、働きにくかった。 朝鮮の人が名字をくれといったのが(創氏改名の)始まりだ」(2003年5月、東京大学での講演)
しかし外相時代、韓国の人たちとの関係では敦厚だった。 羅鍾一(ラ・ジョンイル)元駐日大使は「1.5メートルの距離内で見ればいい人だ」という世間の評価に同意した。 カウンターパートだった宋旻淳(ソン・ミンスン)元外務長官や駐日大使時代の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交長官とも関係がよかった。 本心を隠さず話すスタイルからにじみ出る親和力のためであろう。
時々問題を起こす過去の歴史認識は別にして、彼には自由と市場経済の価値を共有する韓国と緊密に協力すべきだという持論がある。 その持論に期待して新任首相に一つだけお願いしなければならない。 頭の中での考えはさておき、隣国について話す時には一度ぐっと堪えてほしいということだ。 首相の地位に就いた以上、創氏改名発言のように人の心を傷つける言葉は自制しなければならない。 ローマの格言に「牛は角によって捕らえられ、 人は言葉によって縛られる」とあるではないか。
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