人類歴史上、最も古い職業のうちのひとつである売春。歴史が長いだけに売春を根絶するということは容易ではない。

最近、警察の大がかりな売春業取り締まりをめぐっても解決策に対する意見が食い違っている。警察は厳正な法執行で売春を減らせるという立場だ。ソウル長安洞あんま施術所を集中的に取り締まったイ・ジュング東大門警察署長は「取り締まりは売春根絶に実質的な効果をもたらす」と述べた。

一方、警察の取り締まりには限界があるという懐疑論もある。２０００年、鍾岩警察署長としてミアリ集妾村（売春街）取り締まりを指揮したキム・カンジャ韓南大教授は「取り締まりだけが能ではない」と主張する。


◆「取り締まりは風船効果」ＶＳ「風船はしぼむ」＝懐疑論者たちは根本的な措置が先に行われなければ取り締まりは要らないと指摘する。取り締まりだけでは性に対する需要と供給を完全に統制することはできないというのだ。

キム・カンジャ教授は「まだ生計型売春女性たちとその需要者たちが多い」とし「売春女性に対する生計対策、専門警察制、国民意識の改善などが併行されなければならない」と話す。警察の取り締まりを主張する人々も大部分「風船効果」の存在を認める。しかしこれらは持続的で厳正な取り締まりだけが風船効果を落とすことができると強調する。イ・ジュング東大門署長は「取り締まり初期には売春が陰性化されるが、継続して取り締まりを行うことにより、最後には風船はしぼむ」と話した。

◆女性団体「現況把握から」＝女性団体たちは最近の警察の取り締まりを歓迎する雰囲気だ。しかしこれらは一時的取り締まりより売春人口の変化、陰性化現況などを体系的に管理することの方が重要だと口をそろえて言う。韓国女性政策研究員ビョン・ファスン博士は「現在、売春現況に対する資料が不足している」とし「取り締まりの後には陰性化されるから現況把握がさらに難しくなる」と述べた。

一部の地域に限定せずに全体的に取り締まりが行われなければならないという指摘もある。「売春問題解決のための全国連帯」チョン・ミレ共同代表は「４年前、売春特別法が制定されたが、執行力がともなわない部分があった」と話している。