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中国製インスタントコーヒーにも「メラミン」

中国で粉ミルクから有害物質「メラミン」が検出された事件での被害が、インスタントコーヒーとキャンディ、スープなど大半の乳製品に拡大されている。

香港では食品世界最大手ネスレの中国現地法人で製造された牛乳からメラミンが検出された。

台湾行政院(内閣)衛生署は21日、飲料メーカー「金車」のインスタントコーヒーなどに使われていた植物成分クリームなど(8品目)から微量のメラミンが検出されたと明らかにし、回収措置(リコール)を取った。回収された製品にはインスタントコーヒーのほか、スープ類などが含まれている。


同社のインスタントコーヒーは香港で最も人気のあるコーヒーのひとつ。シンガポールの農業・食品・獣医庁(AVA)もこの日、中国から輸入したミルクキャンディ「ホワイトラビット(大白兎)」を対象にサンプル調査を行ったところ、メラミンが検出されたと発表した。

AVAは19日「北京五輪のスポンサーだった中国“伊利集団”のヨーグルト製品と中国で製造されたオランダ企業のいちご牛乳からもメラミン混入が確認された」とし、中国産の牛乳、アイスクリーム、ヨーグルト、チョコレート、ビスケット、キャンディなどの販売と輸入を禁止した。AVAはまた、自国の各食品メーカーに、中国製乳製品の使用を中断するよう指示した。

香港政府の食品安全センターは21日「スイスの世界的な食品ブランド、ネスレの牛乳からも1リットル当たり1.4ppmのメラミンが検出された」とし、各輸入会社に関連製品の回収措置を要請した。香港市内の大半のスーパーは22日午前、陳列台からネスレ製品を撤去した。香港政府は22日、微量のメラミンも人体に有害であることから、すべての食品に対しメラミンの混入を禁止する立法を進めると発表した。

温家宝中国首相は21日「メラミンが入っている粉ミルクで被害を受けた方々に、政府を代表して謝罪する」とした後「二度とこうした事態が再発しないよう、あらゆる措置を講じている」と述べた。

中国国務院(政府)で食品安全問題を担当する国家品質監督検査検疫総局の李長江総局長はこの日、メラミンに汚染された粉ミルクで多数の乳児が被害を受けた事件の責任を取り辞任した。

世界保健機関(WHO)はメラミン混入の粉ミルクを生産した「三鹿集団」(河北省石家荘市)などに対する徹底した調査を求めた。



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