|
公務員年金改革案の内容が近く固まるものとみられる。
公務員年金制度発展委員会が週内に改革案への最終的な調整を終えれば、行政安全部は法案を作り通常国会に上程する予定だ。
公務員年金の改革を国民の期待に応じるものにするためには、少なくとも2つの原則は守られなければならない。血税で補填(ほてん)する赤字のシステムを解消しなければならないことと、国民年金加入者との公平性を視野に入れるべきだということだ。
国民年金に比べ「少なく納め、多く受け取る」特別恩恵の需給システムと、退職公務員数の急増で公務員年金の財政赤字は雪だるま式に増えている。また「老後保障」水準の公平性に対する一般国民の不満もより一層強まっている。2つの懸案を同時に解決するためには、公務員の年金保険料の負担を増やし、年金支給額は減らさなければならない。現在、課税所得(月単位)の約5.5%に定められている本人の負担率を少なくても10%以上に上げ、年金支給額を算定する基準となる支給率は現在の半分以下に下げるべきだというのが、大方の見方だ。「退職前の3年間の平均所得」という年金額の算定基準も、国民年金のように「在職全期間の平均報酬」に変え、支給年齢も60歳から65歳に上げることで、公平性問題を是正できるわけだ。何よりも重要な点は1日も早く「多く納め、少なく受け取る」改革案を施行に移さねばならないということだ。今、この瞬間にも血税で埋めなければならない財政赤字が増えているのだ。
このような状況にもかかわらず、全国公務員労働組合をはじめとする各公務員労組は年金改革に対抗し、11月中にゼネストに次ぐ集団行動に出ると宣言した。政府はこれに屈してはならない。先月、某インターネットメディアが国民を対象に行ったアンケート調査によると、6割以上が年内に公務員年金法を改正し、即刻導入すべきだと回答した。公務員はこうした国民の願望に背を向けてはならない。国民が望むのは苦痛の分担である。
この記事を読んで…