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【社説】中国発メラミン恐怖に震えるアジア

「朝早く起きて発ガン物質の歯磨き粉で歯磨きをして、ヨード含量過多に加えメラミンで汚染された、有効期間が過ぎた牛乳を飲む。お昼には禁止された食用色素アミノアゾベンゼンが入った卵と避妊薬の飼料を食べたうなぎ、DDTで洗った白菜で食事をとる。夕方は病んでへい死した豚肉の料理を食べる。本当にすてきな一日だった」--。

ある中国のネチズンが“運が良い日”という見出しを付けてインターネットに投稿した文だ。ロイター通信は20日「食品関連事故に嫌気がさした中国人がインターネットにしんらつな風刺を投稿し、うっぷんを吐露している」とこの文を紹介した。

特にプラスチックを作るのに使われる毒性化学物質メラミン(C3H6N6)が含まれた粉ミルクを飲んで、子供4人が腎臓系統の異常で死亡するとと中国人は恐慌状態に陥った。胡錦濤主席がこの日、党政幹部に向けて「生命の安全に対する意識がまひしている」と叱咤したほどだ。


メラミンは韓国でも懸案事項として浮上している。農林水産食品部は18日「今年に入って中国から粉ミルクやアイスクリームなど乳製品が輸入されなかった」と発表し、国民を安心させた。しかしその翌日の19日「国内養殖場で使われた魚の飼料からメラミンが検出された」と報道された。この飼料で育てたナマズ500トンのうち400トンがすでに出荷され、流通したという。農食品部は「体外に早く排出されるだけに食べても大きく害にはならない」とし「親切に」説明したが、この言葉に安心する市民は果たしてどれだけいるか。

根本的問題はグローバル時代を迎え、我々の食べ物が急速に国際化されることにある。中国、ロシア、タイ、ベトナム…多国籍農水産物が韓国の食卓を占領している。

19日、マレーシアとシンガポールが中国の乳製品に対して全面輸入禁止措置を下すなどアジア全体がメラミンの恐怖に震えている。同じ日、日本では太田誠一農林水産相が中国から輸入した工業用の汚染米が食用に転売された事件に対して責任をとり、辞任した。

「食品危機」が「金融危機」に劣らぬ伝染性と破壊力を発揮しているのだ。これから国境線が消えた国際食品貿易体制で「食品の安全」を確保できるように格別の対策を立てる時だ。海外や国内で問題が発生した場合、迅速に対応して被害を最小化し、その原因を把握することができる早期警報システムを構築する必要がある。同時に農水産物だけではなく加工食品と飼料なども徹底的な検疫手続きを通すようにしなければならない。「お腹がすいたらメラミンメウンタンを食べればいいし、おやつはネズミの頭のセウカンをかめばいい…」という韓国版“運が良い日”を読みたくなければ、である。



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