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その後、唯一の交通手段だった鉄道は1980年代になり後退し始めた。高速道路の建設と大量の自動車が次々に生産され、車が主な交通手段となっていった。
しかし3高(原油高、物価高、ウォン安)時代の到来で環境に対する関心が高くなり、鉄道が再び注目され始めた。京都議定書に従い、汚染物質の排出を大幅に削減しなければならない韓国では効率が高く、環境にやさしい交通手段として鉄道が競争力を持つようになった。
◆「鉄道は環境にやさしい」
=旅客列車のCO2排出量は乗用車の18%に相当し、貨物列車だとトラックから排出するCO2の7%に相当する。エネルギー消費量も乗用車や貨物車に比べ、5分の1の水準だ。
今年はまずエネルギー効率性の高い電気機関車52両を導入するなど、2015年まで550両を確保することにした。ディーゼル機関車1台を電気機関車に買い替えると、1台当たり年間9億7000万ウォン(約8916万円)の燃料費を節約できるという。液化天然ガス(LNG)や蓄電池などを利用したハイブリッド車両も開発する計画だ。これらを通じ、エネルギー費用と二酸化炭素の排出費用を2015年までに約23兆ウォン(約2兆1156億円)削減する予定だ。
鉄道建設を担当する韓国鉄道施設公団(理事長:趙顕龍)も環境にやさしい建設の技術開発を試みている。金鍾泰(キム・ジョンテ)公団技術研究所長は「環境を破壊せず、騒音を立てないさまざまな技術を開発している」と話した。
◆「鉄道投資を大幅に拡大すべき」
=方演根(パン・ヨングン)鉄道技術研究院副院長は「インフラの拡大なしでは限界がある」とし「鉄道に対する積極的な投資が必要だ」と指摘している。
丁仁守(チョン・インス)韓国鉄道公社研究院院長は「鉄道を主体にした交通部門の合理的な調整を通じ、現在の費用がかかって効率性の低い交通体系を早急に整備しなければならない」と話している。
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