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<コラム>韓中国民間の葛藤は‘成長痛’…配慮で解決しよう

 中国内の反韓情緒が論議を呼んでいる。 国交正常化前の91年から中国で勤務していた筆者も、北京オリンピック(五輪)当時には少なからず驚かされた。 韓国と中国は多くの面でお互い特別な存在だ。 まず外国という感じがあまりしない。 緊張感の代わりに安らぎを感じるのは、中国を訪れる韓国人も、韓国を訪れる中国人も同じだ。 文化的・情緒的な同質感がそれだけ強いということだ。

両国はお互いの生活の中に深く入り込んでいる。 昨年、一日平均1万2000人の韓国人が中国を訪れ、4100人の中国人が韓国を訪問した。 中国に常駐する韓国人は80万人、韓国に常駐する中国人も56万人にのぼる。 このためお互い接触しながらさまざまな情が生じるのは自然なことだ。 だからといって何の問題もないということではない。 両国間にこうした気流が形成されるようになったのは、相手を尊重する気持ちが不足していたため、という指摘がある。

中国は米国と肩を並べる強大国に浮上した。 にもかかわらず隣国の韓国はこうした事実を敢えて顔を背けようとする、と中国人は感じている。 このため、米国など他の外国ではできない言行も、中国に対してはためらいなくする、というのが中国人の考えのようだ。


特に、韓国が直面している現実を考えればそうだ。 分断という現実の中、米国・日本・中国・ロシアなど強大国の間で生存戦略を見いださなければならないのが韓国の立場だ。 しかし韓国があたかも強大国であるかのように錯覚し、優越的な言行をする韓国人は少なくない。

中国人は、苦難に屈せず失敗を恐れない韓国人の国民性を高く評価している。 だからといってこういう国民性が時と場所を問わず発揮されれば事情は変わる。 中国は外国だ。 常駐する駐在員・留学生も旅行客も同じだ。 ‘客’と‘主’が入れ替わったような言行は、中国だけでなく、どこの国でも自重しなければならない。

最近問題になっている中国内の反韓情緒が実際にどの程度あるかは分からないが、いかなる理由であれ両国関係が遠ざかる兆しは誰の利益にもならない。

両国国民の葛藤を収拾するには、何よりも両国指導者間の交流と協力が活発に行われなければならない。 悪化の一途をたどっていた中日関係が改善したのは、両国最高指導者間の出会いと疎通のおかげだ。

またインターネットが反韓感情が広がる通路になったという点で、両国の成熟したインターネット文化について頭を悩ませる必要がある。

重要な事実はまだある。 韓国に常駐する中国人に対する配慮だ。 厳しい環境の中で生活する朝鮮族の同胞や7万4000人余の中国留学生を‘親韓派’ではなくとも‘知韓派’程度にするには、温かい配慮と関心は必須条件だ。



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