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中国遼寧省出身のJさん(40、女、ソウル九老洞)は05年5月に韓国人と結婚し、ソウルに定着した。
幸福な未来を夢見た。だが夢は2カ月後に破れた。夫が突然姿を消した。うわさを頼りに捜してみると監獄に収容されていた。夫は前科があったが、そうした事実を隠して結婚した。
Jさんはそれから独り立ちした。Jさんは中国で習ったマッサージの技術を生かし、ソウル九老区梧柳洞(クログ・オリュドン)のエステティックサロンで働くことにした。しかし韓国人の顧客から「中国人は不潔だ」と侮辱され、韓国人の「中国人を嫌う現象」を肌で感じた。
「韓国人は残酷でうぬぼれている」と恨む気持ちが芽ばえてきた。毎日生きるのが苦しかったが、Jさんはこのところ心の余裕を取り戻した。時々お客さんから「中国人は汚いというが大丈夫なのか」と言われると「一度任せてください。気に入らなければいつでもご指摘くださって結構です」と笑顔で話す。
Jさんは「自分が変わると、お客さんも不愉快な話をしなくなった」と話した。Jさんはソウル中国人教会の「三和運動」に参加している。「顔も、言葉も、行動も温かく」という意味のキャンペーンだ。
今年1月から同キャンペーンを開始した中国人教会のチェ・ファンギュ牧師は「傷ついた中国人が非常に多かったが、これといった解決策が見えなかった」とした後「韓国人を責めるばかりでなく、中国人が先に変わって、アプローチしようというキャンペーンを繰り広げている」と説明した。
三和運動に加わる中国人は、教会が作った緑色のブレスレットをはめている。ブレスレットには「God Bless You(神様があなたに恩恵をもたらしますように)」と記されている。ブレスレットをはめるのは約束の意味だ。
顔も言葉も行動も温かく…在韓中国人の「三和運動」(2)
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