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金総書記、秋夕にも姿見せず

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は秋夕(チュソク、中秋)にも姿を現さなかった。

以前とは異なり、軍部隊や産業施設への視察などといった公開活動が全くなかった。しかし労働(ロドン)新聞、平壌(ピョンヤン)テレビをはじめとする官営メディアは、金委員長の動静を紹介するのに忙しかった。いわゆる「顔のない統治」だった。

15日付労働新聞は、金委員長が前日、ロシアのメドベージェフ大統領あてに誕生日を祝うメッセージを送ったという記事を1面トップに掲載した。2面は北朝鮮政権樹立60周年を迎えて外国の首脳らが祝電を送ってきたという内容で埋められた。また5面には「南朝鮮(韓国)人民の中には将軍様(金正日委員長)を敬う人が多い」という宣伝が登場した。


北朝鮮メディアの報道だけでは「金委員長の重病説」が分からないぐらいだ。同紙は14日付で、金委員長がかつて「私だって苦しいときがある。名節(韓国固有の盆・正月)の一日だけでも家族と一緒に休みたい」と語ったことがある、と伝えた。

金委員長が名節や祝日に軍部隊への訪問など現地視察を続けてきたという点を強調するための意図だった。金委員長は昨年の秋夕には、軍部隊が作った畜産基地を訪問し、06年には人民軍協奏団の公演を観覧するなど公開活動を行っていた。しかし今回の秋夕には公開活動はなく、健康問題による同氏の潜行は15日現在、32日目を迎えている。



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