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北「体制固め」に全力…対話中断長引くことも

金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の脳卒中による手術が、今後の南北(韓国・北朝鮮)関係にどんな影響を与えるかに関心が集まっている。

ひとまず、当分は南北関係の膠着(こうちゃく)が続き、状況もより悪化する可能性があると大方では見ている。いったん政府は北朝鮮に食糧を支援する案を前向きに検討するなど対話再開に向けた動きを見せている。

金夏中(キム・ハジュン)統一部長官は10日、国会外交通商統一委員会の業務報告で「北朝鮮に対する食糧支援を必ず行う」とし「そのための準備もしている」と述べた。金長官は、ただ「時期と規模についてはもう少し考える」とした。


最近、大規模な訪朝を準備中の各民間団体に対しても金長官は「経済協力などの目的から訪朝する場合は認める考えだ」と述べ、訪朝を部分的に許可することを示唆した。しかし北朝鮮がこうした政府の態度に応えるかどうかは未知数だ。

むしろ最高権力者の健康悪化という事態を迎えている北朝鮮が、韓国との対話を再開する可能性はより薄くなったという見方が優勢だ。韓国を相手に事を展開するよりは、国内の体制固めに尽力するだろうということだ。

ハンギョレ平和研究所のキム・ヨンチョル所長は「人物を中心に運営される北朝鮮のシステム上、国防委員会が金委員長の役割を代行するのは難しいだろう」とした後「北朝鮮指導部はむしろ何の決定も下さず現状の維持に集中するとみられる」と指摘した。そのため、現在の南北関係の冷え込みは長引く可能性を排除しにくい。

北朝鮮南東部の観光地、金剛山(クムガンサン)で発生した韓国人女性観光客射殺事件の傷を消せる解決策が南北間に作られていない上、李明博(イ・ミョンバク)政権の発足以来、6.15宣言(2000年6月15日に金大中当時大統領と金正日委員長が合意、発表した共同宣言)、10.4宣言(07年10月4日の南北首脳会談宣言)など前政権の合意事項の履行をめぐり展開された停滞の局面から抜け出せる突破口も作れなかった状況だ。

政府当局者は「金委員長の健康に深刻な問題が発生したならば、北朝鮮は南北関係に対し消極的または閉鎖的な反応を見せる可能性が高い」とし「厳しい状況が続く南北関係がさらに冷え込むことが懸念される」と話した。

一部では最高指導者が病床にいる期間中に、軍部強硬派の声が高まる場合、南北関係はさらに厳しい局面を迎えるかもしれないと懸念する声もあがっている。

東国(トングク)大学北朝鮮学科のキム・ヨンヒョン教授は「北朝鮮は対外関係を今後の問題に先送りし、国内の体制固めを先行させるだろう」とした上で「北朝鮮が核問題や南北対話に積極的に出る可能性は当分ないと見るべきだ」という見方を示した。

キム教授は特に「軍部強硬派が前面に登場する場合、外部の敵を浮き彫りにし内部の結集を誘導するといった具合で、韓国に対し強硬姿勢を貫くことになるかもしれない」と分析した。



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