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日本の横浜。故・孫基禎(ソン・キジョン)先生の息子・正寅(ジョンイン)さん(62)が暮らしているところだ。 孫基禎先生にそっくりの正寅さんは、古い書類かばんに父の写真と資料を詰めて歩き、‘父の業績と生涯’について講演している。 その正寅さんが講義中に最も困るのが「金メダルはどこに保管されているのか」という質問を受けるときだ。
孫基禎の金メダルは横浜の孫氏の家にもなく、韓国の孫基禎記念財団、国立博物館にもない。 1979年から育英財団が保管している。 しかし1996年からソウル陵洞(ヌンドン)の育英財団が労使間紛糾に巻き込まれ、この12年間は財団の事務所の金庫に放置されている。 正寅さんは「日本としても国家初の金メダルなので所在について心配している」とし「その金メダルが長期間放置されているので、説明する方法がない」と語った。
02年に孫基禎が死去した後、正寅さんは育英財団側に金メダルの国家寄贈を要求してきたが、財団側の朴槿令(パク・クンリョン)元理事長は拒否したという。 正寅さんは「財団側は私たちが金メダルを欲しがっていると誤解しているようだ。国に寄贈してほしいと言っているのに拒否している。 3年前にメダル紛失疑惑が提起された時も、財団側は一般人に公開すると約束したが、まだ約束を守っていない」と明らかにした。
正寅さんは金メダルを確認するため積極的に働きかける考えだ。 正寅さんは「財団側が国に寄贈しなければ、金メダル国家返還請求訴訟を起こすしかない」と主張した。
正寅さんは金メダルの歴史的価値を力説した。 「父の金メダルは韓国人と日本人だけでなく、ドイツなど世界の人々も関心を持っている。 一日も早くそのメダルが国に寄贈され、再び展示公開されなければならない」と強調した。 特に正寅さんは「02年に父が死亡した際、月桂冠と金メダルを写真の前に置きたかったが、朴元理事長が紛失を憂慮して拒否した」とし「一体どういうことなのか尋ねざるを得なかった」と語った。
→メダルも置けなかった孫基禎の葬儀…息子・正寅さんに単独インタビュー(2)
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