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2005年に金正日(キム・ジョンイル、66)国防委員長が後継論議中断を指示した後、最近まで北朝鮮ではこの問題について取り上げること自体が徹底して遮断されていたというのが高位脱北者らの共通した話だ。
しかし北朝鮮が強盛大国入りを宣言した2012年に金正日国防委員長が70歳になるという点から、2012年を前後して北朝鮮のいわゆる「革命偉業継承」が具体化する可能性に専門家らは注目している。国家戦略問題研究所のイ・ギドン南北関係研究室長は「強盛大国入りに合わせ、権力継承問題が表に出ることもあるだろう」と話した。北朝鮮の後継構図の展望を、専門家らを通じて診断する。
◆次男金正哲氏の適任者論=次男の金正哲(キム・ジョンチョル、27)氏は1993~98年にスイスのベルン国際学校に留学した後、北朝鮮に帰国した。金正哲有力説は「白頭の革命血統」を強調する北朝鮮で金正哲が事実上の適任者だというものだ。
鄭成長(チョン・ソンジャン)世宗研究所南北韓関係研究室長は「長男・金正男(キム・ジョンナム)氏の生母は北朝鮮の住民らにもよく知られた元映画女優の成恵琳(ソン・ヘリム)氏で、すでに越北作家の李箕永(イ・ギヨン)の長男と結婚した人妻だったと指摘した。封建的伝統が多く残る北朝鮮社会で後継者の資格に弱点として作用するということだ。また死去するまで大部分を海外で過ごした成恵琳氏とは異なり、金正哲氏の生母、高英姫(コ・ヨンヒ)氏は北朝鮮内部で自身の息子ら(金正哲、金正雲氏)のために政治的基盤確保に力を注いだ。鄭室長によると2002年に軍で高英姫氏を「尊敬する母」とする試みがあったのが代表的だ。
金正哲氏の後見グループとしては、リ・ジェガン、リ・ヨンチョル労働党組織指導部第1部長の名が挙がっている。鄭室長は「金正哲氏はベルン留学時代に米バスケットボールのシカゴ・ブルズのユニホームを着ており、2006年にはドイツでエリック・クラプトンのコンサート会場に現れるなど、西欧文化に相対的に多く接し、対米関係で積極性を見せることもできる」という見解を示した。
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