芸能界で「オムチンア」「オムチンタル」が脚光を浴びている。これは「オンマ（母）のチング（友だち）のアドゥル（息子）」「オンマ（母）のチング（友だち）のタル（娘）」という意味で、「容ぼうと学歴、家柄と品行が完ぺきで、自分とは比較できない人」を示すネットユーザーらの新造語だ。「お母さんの友だちの息子さんはＯＯ大学に入り、ＸＸ社に入ったというのにお前ときたら…」と比較の対象にされることに由来する。

ただでさえ羨望の対象だった芸能界のトップスターが、常に自分自身と比較される完ぺきな条件を持つお隣りさんの息子・娘である「オムチンア」「オムチンタル」だったことが次から次へ明らかになり、うらやましさは増す雰囲気だ。国内屈指の企業の息子から政界あるいは伝統ある一族の娘、そして結婚で築かれた人脈まで、政治・経済・学界を合わせたスターの家族と家を追跡してみた。


「オムチンア」として最近最も話題になった人物は美男スターのカン・ドンウォンだった。彼の父は国内屈指の造船会社ＳＰＰ造船のカン・チョルウ副社長であることが明らかになり、新たに注目を集めた。マスコミとのインタビューになかなか現れなかった彼が昨年夏、ＳＰＰ造船の社報に父と並んで掲載されたことで、こうした事実が確認された。

これについてカン・ドンウォン側は「財閥家の子弟のように見られるかと思い心配になる。父もサラリーマン出身で底辺からはい上がってきた人だ」と懸念を表した。決して血統のため成功したのではない、ということだ。

公開恋人宣言で周囲の羨望をかっているイ・ソジンとキム・ジョンウンのカップルは、代表的な企業の一族の結合だ。イ・ソジンは２００５年に死去したアンフン相互信用金庫のイ・ジェウン社長の息子だ。祖父のイ・ボヒョン氏はソウル銀行頭取と金融通貨運営委員を務めた。キム・ジョンウンは梨樹グループの金埈成（キム・ジュンソン）名誉会長が母方の祖父の弟で、金相範（キム・サンボム）梨樹グループ会長の姪だ。

ユン・テヨン、イ・ソンジェは三星系出身だ。ユン・テヨンの父は尹鍾龍（ユン・ジョンヨン）三星電子前副会長であり常任顧問、イ・ソンジェの父が李ガンテ（イ・ガンテ）元三星総合建設（現三星物産建設部門）社長だ。昨年２月のユン・テヨン－イム・ユジンの結婚式では、芸能界と政財界の有力要人が総出動するという珍しい風景が演出された。

チャ・インピョは「オムチンア」であり「アチンナム＝アネ（妻）のチング（友だち）のナムピョン（夫）」だ。チャ・インピョの父は国内海運業界４位のウソン海運の車秀雄（チャ・スウン）元会長。２年前、子どもに会社を譲らずに引退し、注目を集めた経営者だ。チャ・インピョは父に無限の敬意を表している。そして今では自身がトップスターとして、夫として、父として、模範的な生活を見せている。