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ソウル市庁舎、撤去中に「史跡に仮指定」



82年にわたる歴史を持つソウル市庁本館ビルを原形のまま保存するのか(文化財庁)、ビル一部を解体した後で復元するのか(ソウル市)、という問題をめぐり、対立が深まっている。

ソウル市は26日午前、重装備を動員してビルの裏側にある太平(テピョン)ホールを撤去する工事に着手した。太平ホールは安全診断の結果、D級の判定を受け、安全に問題があることから、解体後に建物の中央ホールの3、4階に復元する、という計画だった。


これを受けて文化財庁は同午後、緊急文化財委員会(近代文化遺産分科と史跡分科)を開き、近代登録文化財(52号)の市庁本館を「国家指定文化財の史跡」に仮指定した。正式な手続きを踏んで史跡に指定する前に、臨時に取った措置だ。

これによりソウル市は即刻工事を中断しており、今後、文化財庁長の承認なしではソウル市が独自に判断して市庁本館を撤去できなくなった。

ハン・ヨンウ文化財史跡分科委員長は「現在、撤去が進行中の緊急状況である点を考慮し、即刻の工事中止命令とともに撤去、破壊された文化財の早期復元措置を議決した」と話した。

これに対しキム・ヒョスソウル市住宅局長は「文化財委員会がソウル市の立場を全く反映せず一方的な決定を下し、非常に遺憾に思う」とし「史跡仮指定の決定は受け入れられない。法的対応を含むあらゆる方策を講じ、厳しく対応する」という立場を明らかにした。

ソウル市庁本館は日本による植民支配時代(1392~1910年)の1926年、京城府庁舎として建設以来、ソウルを象徴するランドマークとなっていた。ルネサンス様式で作られた鉄筋コンクリート造りの地上4階ビルで、20~30年代の建築様式と技術力を表すものとして評価されている。



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