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それから3年後、五輪種目を再調整する国際オリンピック委員会(IOC)の表決で、野球とソフトボールは北京五輪を最後に‘除外’が決定した。 実際、およそ200のIOC加盟国のうち野球競技が盛んに行われている国は20カ国余りしかない。 それも米国・カナダ・カリブ海沿岸などの北中米と韓国・日本・台湾などの東アジアに片寄っている。 米国式資本主義を代表するスポーツであるため拒否感が強いという説明もあるが、反米国家のキューバが野球に夢中になるのを見ると、必ずしもそうではないようだ。
とにかくIOCで最も力が強くて票数も多いヨーロッパ国家は野球にさっぱり関心がない。 あたかも韓国の男性が軍隊時代のサッカーの話をするのを女性が嫌がるようにだ。 2012年の開催国の英国も、野球の親戚分にあたるクリケットを楽しむが、きちんとした正式な野球場施設がないのはギリシャと同じだ。
飯より野球が好きという韓国ファンの立場では到底理解できないことだ。 まだ野球の妙味を味わったことがないからだと言えば我田引水式の解釈だろうか。 反転に反転を繰り返すしびれる勝負、危機の後には必ずチャンスが訪れる公平性、ジャストミートしたボールが野手の正面をつき、打ち損ねたボールがヒットになる意外性…。 野球を人生の縮図というのは、こういうすべての劇的な要素が一つの試合に込められているからだ。
韓国代表チームはその野球の神髄を存分に見せて金メダルを首にかけた。 誰も予想できなかった貴重な優勝を祝いたい。 同時に、2016年の五輪で白球の饗宴をもう一度見られるようになることを願う。 いまは想像もできないことだが、1932年ロサンゼルス五輪で除外されたサッカーがすぐに次の大会で復帰したように。
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