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人革党の遺族ら、ウトロ地区に5000万ウォン寄付

「ウトロ地区の韓国人の話を聞くと、私たちが無視されてきた30年間のことを思い出した」--。

21日午後5時30分、ソウル貞洞(ジョンドン)のレストラン。 権威主義政権当時、在野勢力の記者会見が頻繁に開かれたここに‘人民革命党(人革党)再建委事件’で死刑になった遺族が集まった。 遺族はこの日、ウトロ地区町内会の金教一(キム・ギョイル)会長に5000万ウォン(約500万円)を寄付した。

人革党事件の死刑囚ハ・ジェワン先生の夫人イ・ヨンギョさん(71)は「ウトロ地区の韓国人が生活の基盤を奪われるかもしれないという話を聞き、支援することを決めた」と述べた。


人革党事件とウトロ地区は韓国の近現代史の断面という共通点を持っている。 人革党事件は、北朝鮮の指令を受けて維新体制に反対し、国家を転覆しようとしたという疑いで1975年、25人が起訴され、8人が死刑宣告を受けた事件。 死刑は宣告の20時間後に執行された。 17人には無期懲役など懲役刑が言い渡された。

裁判所は昨年1月、この事件で死刑となったハ・ジェワン先生をはじめ8人に無罪を宣告した。 国は遺族に245億ウォンを賠償した。 今回、遺族がウトロ地区に寄付した5000万ウォンは、昨年設立した4・9統一平和財団が出捐したものだ。 統一平和財団は遺族らが国家賠償金で設立した。

ウトロ地区は、第2次世界大戦中だった41年、飛行場建設のために強制動員された朝鮮人労働者1300人余が仮設の建物に集まって暮らしながら形成された。 現在この地区には65世帯・200人余の同胞が生活している。

89年、土地を所有していた西日本殖産が開発を推進し、ウトロ地区の住民は強制退去の危機に直面した。 住民は国民募金額5億余ウォンと韓国政府が約束した支援金30億ウォンでなんとか退去を免れた。 しかしまだ約7億ウォンの土地残金が残っている。

寄付式に出席したイ・ヨンギョさんは「無罪判決と賠償金支給は人革党事件のために苦労してくれた人たちがいたから可能だった。 その間私たちが受けた支援の一部だけでも返したかった」と寄付の理由を説明した。 金教一会長は「ウトロ地区には長い間、絶望と苦痛しかなかったが、祖国があって乗り越えることができた」と謝意を表した。



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