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自殺のため服用した麻薬は ‘無罪’

 昨年10月、釜山(プサン)のある路地。 H(39)は麻薬10グラムを持ってSを待っていた。 Sに麻薬を100万ウォン(約10万円)で売る約束をしていたからだ。

午後10時49分ごろ、Sの車が到着すると、Hは車に乗り込んで麻薬を渡そうとした。 この瞬間、警察官が入ってきた。 警察はHの麻薬取引計画を把握し、潜伏していたのだ。

Hは警察官を押し退け、ビニール袋で包装された麻薬を口に入れた。 致死量に達する麻薬にHは現場で呼吸困難となり、応急室に運ばれた。 その後、意識を取り戻したHは麻薬取引未遂と麻薬投与容疑で検察に起訴された。 一審ではHに懲役1年の有罪判決を下された。


しかしHは「麻薬を投与したことはなく、背信感と挫折感のため自殺を図った」と主張した。 二審では麻薬投与容疑に対して無罪を宣告し、懲役8月を言い渡した。

最高裁は11日、「Hが心臓が停止する可能性もある量の麻薬を服用したのは、同僚に対する背信感と、また収監されるという挫折感のため瞬間的に自殺を決心したことによるものとみられる」とし、二審の判決を確定したと明らかにした。 最高裁は「自殺を目的に麻薬を服用したとすれば、麻薬類管理法上の投薬に該当しない」と説明した。



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