首脳だけで１００人以上が出席

李明博大統領夫妻が８日午後、北京の人民大会堂で行われた歓迎レセプションに出席。胡錦濤国家主席夫妻と記念撮影を行った。（青瓦台提供）

８日、北京五輪開幕とともに「五輪グローバルサミット（首脳会談）」も幕が上がった。


五輪出席のため中国を訪れた９０カ国１００人の最高級のリーダーたちが「首脳外交戦」に本格突入したのだ。１００人を超える首脳らが一堂に会する機会は国際外交の舞台でも非常に珍しい。秒単位で最も旺盛に外交戦を繰り広げたリーダーは断然、胡錦濤中国国家主席だ。７日、１日だけで両者会談を１１回行った胡錦濤主席は、８日、人民大会堂で開幕式に参加する７０カ国（閉幕式出席は別途）最高級首脳たちに昼食の宴を施した。

ジョージ・ブッシュ米国大統領は外国で開かれる五輪に米国大統領としては初めて出席した。ブッシュ大統領に出席を要請するために中国政府も水面下で「ピンポン外交３７年」を強調しながら説得したという。米国側は北京五輪に対するテロ情報を異例的に中国側に提供していた。中国の権力ナンバー２の呉邦国全国人民代表大会常務委員長と、温家宝主席らも外賓を迎えるのに慌ただしかった。

米国、ブラジルを含めてスペインマドリードと五輪誘致都市を競う日本は、福田康夫首相が今回の北京開幕式参加期間に２０１６年開催に向け、東京の魅力を集中的にＰＲするという。

各国首脳は８日夜、五輪メイン競技場で開幕式を観覧しながらも貴賓席に集まったほかの国家首脳と接触しながら「スポーツ外交」に力を入れた。

一方、この日。胡錦濤主席が主催した昼食宴会場には７０人余りの首脳が並んで入場する姿があった。この日午前１１時３０分から人民大会堂に到着し始めた首脳らは順に並び、胡錦濤主席はこの首脳らと一人ひとり握手をして記念写真を撮った。珍しくも福田日本首相、李明博大統領、ブッシュ大統領各夫妻が人民大会堂廊下で並んで待つ珍しい場面が演出された（写真下）。

青瓦台提供

昼食会場には３０人が座ることができる大型丸テーブル９個が配置された。上座には胡錦濤主席夫妻、ブッシュ大統領夫妻、福田首相夫妻、フィリピン・アロヨ大統領夫妻、プーチン首相、ジャック・ロゲＩＯＣ委員長夫妻、サマランチ前ＩＯＣ委員長らが座った。

昼食のメニューは、中国料理と五輪をテーマとした料理が提供された。前菜には水晶蝦仁、豆腐と魚ロール、フォアグラ料理などが提供された。また五輪メイン競技場のような新しい巣の模様で特別にデザインされた野菜と蓮の葉の上にのせたステーキ、醤に漬け込んだタラ料理などがメインディッシュとして提供された。このほか、メロンのカップに盛った伝統スープも出されるなど、関心は途切れなかった。