仁川（インチョン）空港では飛行機が２４時間離着陸する。旅客機が減る深夜には貨物機が主に離着陸する。しかし、仁川空港から遠くない金浦（キンポ）空港は状況が違う。午後１１時から翌日午前６時までは飛行機は離陸も着陸もできない。こんな違いが生じることは空港の夜間離着陸禁止時間帯（Curfew time）による。離着陸禁止時間は空港別で違う。仁川空港のように一切離着陸禁止時間がない所もある。外国の空港も夜間離着陸禁止時間を決めた所が多い。

離着陸禁止時間を決める最大の理由は飛行機騷音のためだ。空港の収容規模や勤務条件なども離着陸禁止時間を決める重要な考慮事項だ。夜間に飛行機運航が多ければ空港周辺住民たちが生活に支障をきたし、苦情が発生する。以前はもの静かな郊外の町だった空港周辺まで住宅団地など大型団地が続々と建つようになり、こうした苦情はますます多く発生する。

国内の地方空港は大邱、蔚山、麗水空港は午後１０時～午前６時、金海、光州空港は午後１０時～午前７時には飛行機が離着陸ができない。残りの空港は公式的には２４時間離着陸できる。しかし実際に仁川空港を除いて２４時間離着陸する空港はない。飛行便数が少ないこともあるが、騒音による苦情のためだ。済州空港は公式的には運航禁止時間がないが、騷音による苦情により自主的に午後１０時から翌日午前７時まで飛行機の離着陸を禁止している。空港活性化の裏面には地域住民たちの苦情という影が常に付きまとうのだ。