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2004年11月、チリ・サンディアゴで開かれたアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議の公式夕食会場でも警護騷動があった。ブッシュ大統領について入っていこうとしていた米国警護たちがこれを阻むチリ警察と争ったのだ。ブッシュ大統領は直接、体ごと割りこんで警護たちを救出、夕食会場に入っていった。米国世論はブッシュ大統領の人間的な面に好感を示したとしても、多国間会談で正常の公式行事に警護の出入りを禁止する外交慣例はしっかり破ったのだ。9・11テロ以後、被撃の恐怖と安全追求心理がそれだけ敏感になったものと理解しなければならないか。
米国大統領秘密警護室はSS(Secret Service)と呼ぶ。韓国警護室英文略称は大統領を意味するPを前に付けたPSSだ。しかし、名前をとっただけで能力はなかった。代表的事例が1983年10月、アウンサン・テロ事件だ。警護室事前点検チームはミャンマーのアウンサン墓地一帯に北朝鮮側が設置したクレイモアと焼夷弾を見つけることはできなかった。
警護室が名誉を回復したのは2000年10月、ソウルで開かれたアジア・ヨーロッパ首脳会議(ASEM)時であった。このとき各国首脳26人の位置を正確に追跡するという課題を衛星位置確認システム(GPS)で解決した。国情院、警察庁など13の機関が動員された複雑な警護をスムーズに終え、我々の警護能力に対する国際評価はかなり高くなったという。
ブッシュ大統領の訪韓を迎え、韓国では史上最大の警護作戦が起こっている。青瓦台が組織した 「ブッシュ大統領専担警護隊」と世界最高の米国警護室が主軸で、ブッシュ訪韓に反対する団体たちのろうそく集会などに備えた多くの警備兵力が動員される。事実上の告別訪問に騒々しい警護作戦をすること自体が韓米関係にかかった影を見るようで内心穏やかではない。
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