アセアン地域安保フォーラム(ARF)で見せたこの政府の外交行動は失望を超えて絶望感を抱かせる。「金剛山銃撃死亡事件」解決のための文言を無鉄砲に議長声明に含もうとしたところ失敗した。特にすでに議長国のシンガポールが定めた声明の内容を、一歩遅れて修正してくれと懇請する醜態も見せた。韓国外交史で類例を見つけにくい赤っ恥をかいたのだ。
今回、会議で韓国は「金剛山事件」の解決のための国際的対北圧迫に力を注いだ。北朝鮮は昨年、南北首脳会談で採択された「10・4宣言」の履行を主張した。するとシンガポールは両側の主張を込めた議長声明を発表しようと考えた。問題は「10.4宣言に基盤を置いた南北対話の持続的発展に力強い支持を示す」という表現だった。「10・4宣言」を異なる南北間の合意と合わせてその履行を論議しようというこの政府の対北政策の原則上、こうした明示上の表現は受け入れることができなかった。しかしシンガポールは、北朝鮮側の要求だけ削除することができないと強く出た。結局、政府としては「金剛山銃撃死亡事件の早期解決期待」という要求も一緒に削除されることを甘受しながらも、シンガポールの立場を受け入れるほかなかったのだ。
愚かで情けない状況に至った最大の理由は、この政府の傲慢と無知だ。北朝鮮は今度、アセアン国々と友好協力条約を結ぶなど、最近この地域に力を入れてきた。またシンガポールは両者間のバランスを重視する国際外交慣行に忠実にしようとした。しかしこの政府はこれら国家の動きを軽視した。「北朝鮮が何をするというのか」「シンガポールは我々の肩をもつだろう」など勝手に思い込んでいたのだ。
今回の事態で我々の対外関係はまさにめちゃくちゃになった。たとえ拘束力はなくとも自分が気に入らないといって国際会議の議長声明の内容を変えようとすれば、どこの国が韓国を信頼してくれるか。対北政策でも同じだ。「金剛山究明」のための国際的圧力は、事実上なくなった。その代わり北朝鮮には今後も「10・4宣言」履行を国際会議で申し立てることができるきっかけを作った。北朝鮮に外交的に完敗したのだ。
さらに大きな問題は、この政権外交安保ラインの無能がずっと続いているという点だ。自国民が適地で銃撃された事件に対してもあたふたしていたと思ったら、またこんなあきれた事態が発生した。対症療法では治癒することができない重病にかかったのだ。これだから外交安保ライン全面改編の声が高くなることも当然のことだ。
今回、会議で韓国は「金剛山事件」の解決のための国際的対北圧迫に力を注いだ。北朝鮮は昨年、南北首脳会談で採択された「10・4宣言」の履行を主張した。するとシンガポールは両側の主張を込めた議長声明を発表しようと考えた。問題は「10.4宣言に基盤を置いた南北対話の持続的発展に力強い支持を示す」という表現だった。「10・4宣言」を異なる南北間の合意と合わせてその履行を論議しようというこの政府の対北政策の原則上、こうした明示上の表現は受け入れることができなかった。しかしシンガポールは、北朝鮮側の要求だけ削除することができないと強く出た。結局、政府としては「金剛山銃撃死亡事件の早期解決期待」という要求も一緒に削除されることを甘受しながらも、シンガポールの立場を受け入れるほかなかったのだ。
愚かで情けない状況に至った最大の理由は、この政府の傲慢と無知だ。北朝鮮は今度、アセアン国々と友好協力条約を結ぶなど、最近この地域に力を入れてきた。またシンガポールは両者間のバランスを重視する国際外交慣行に忠実にしようとした。しかしこの政府はこれら国家の動きを軽視した。「北朝鮮が何をするというのか」「シンガポールは我々の肩をもつだろう」など勝手に思い込んでいたのだ。
今回の事態で我々の対外関係はまさにめちゃくちゃになった。たとえ拘束力はなくとも自分が気に入らないといって国際会議の議長声明の内容を変えようとすれば、どこの国が韓国を信頼してくれるか。対北政策でも同じだ。「金剛山究明」のための国際的圧力は、事実上なくなった。その代わり北朝鮮には今後も「10・4宣言」履行を国際会議で申し立てることができるきっかけを作った。北朝鮮に外交的に完敗したのだ。
さらに大きな問題は、この政権外交安保ラインの無能がずっと続いているという点だ。自国民が適地で銃撃された事件に対してもあたふたしていたと思ったら、またこんなあきれた事態が発生した。対症療法では治癒することができない重病にかかったのだ。これだから外交安保ライン全面改編の声が高くなることも当然のことだ。
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