金融委、承認の方針…１０月ごろ確定

英金融大手の香港上海銀行（ＨＳＢＣ）が外換（ウェファン）銀行を買収する。

政府は米投資ファンドのローンスターから外換銀行を買収しようとするＨＳＢＣに対し、近く承認する方針を固めた。


政府高官は２４日「外換銀行の売却が遅れることにより、海外投資家の間で韓国の信任度が悪化しつづけ、これ以上放置できないと判断した」と述べた。

同高官は「最近、関係閣議でこうした結論を出した」とし「主務省庁の金融委員会（金融委）がすでに承認審査に関連した作業に着手しており、その内容を週明けに発表するだろう」と説明した。

ただ、金融委の公式に承認する時点は▽外換カードの株価操作疑惑に対する最高裁の判決▽外換銀行の安価売却疑惑に対する第１審の判決－－がそれぞれ下される今年１０月ごろになる可能性が高い。

金融委関係者は「実務的な審査が終わっても、承認は裁判が終わった後にならなければできない」とした。

またＨＳＢＣは今月末で終わる外換銀行の持株買収契約満期日を延長する案をローンスターに提案した。ローンスターも２３日（日本時間）に取締役会を開いており、週明けにＨＳＢＣとの契約延長などに関した立場を公表する予定だ。

ＨＳＢＣとローンスターの契約満了日（７月下旬）を控えて、政府が一歩遅れて承認の手続きを進める方針を決めたのも、同問題をこれ以上先送りする場合、韓国の対外信任度に大きなダメージを与えるという判断のためだ。

ローンスターは最近、韓国政府が外換銀行の売却に向けた手続きを取らない場合、保有する持株（約５１％）を株式市場で売却した後、韓国政府を相手取り損害賠償請求訴訟を起こすという考えを政府に伝えていた。持株を市場で売る場合、ＨＳＢＣに売るより安価で売らなければならず、その差額を損害と見なし、それを韓国政府の責任に転嫁するということだ。

これに先立ち、ブラウン英首相もＨＳＢＣが進めている外換銀行買収の件を適時に処理してほしい、という書簡を李明博（イ・ミョンバク）大統領あてに送っている。

ＨＳＢＣは昨年９月、ローンスターと外換銀行の持株を買収する契約を結び、金融当局に承認を申請した。しかし外換カード株価操作疑惑と外換銀行安価売却疑惑に対する裁判が行われているのを受け、金融当局は「法的不確実性が解消されるべき」として審査を先送りしてきた。