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<対談>「米国内に保護貿易主義が台頭…韓米FTAは期待と憂慮」(1)

 アジア財団のダグラス・ビライター総裁が訪韓し、李洪九(イ・ホング)元総理とアジア地域情勢および韓米関係について対談した。 アジア財団とは、アジア国家の政治・社会・経済的発展と繁栄を支援するために1954年に設立された米国の非営利・非政府機構。 アジア国家と米国の関係の向上とアジア・太平洋地域の平和と発展を目的としている。

中央日報の顧問でもあった李元総理はアジア財団の理事を務めている。 李元総理は駐米大使当時(1998-2000)から米下院アジア・太平洋小委員長だったビライター総裁と交流を続けてきた。 ビライター総裁は米中西部ネブラスカ州出身で、下院議員(13選)を務めた。 対談は22日、ソウル・プラザホテルで行われた。




◇アジアの民主主義とアジア財団

李洪九=アジア財団が半世紀以上取り組んできたことの一つがアジア地域の民主化を支援することだった。 ところが最近、アジアの複数の国で民主主義の不安定な徴候が感知されている。 韓国の民主主義は躍動的だが、やや少不安定であり、日本の場合も首相が低い支持率で苦戦している。 東南アジア地域の民主主義も順調ではない。 先日会ったアジア専門家のロバート・スカラピーノ教授も同じ考えだった。

ビライター=気にかかる徴候が表れているという点に疑問の余地はない。 特に、東南アジア地域で民主主義が後退する徴候が見られたりもする。 しかしインドネシアなどの場合、97、98年の状況と比べると大きく進歩している。 良くなっている国の事例もあるということだ。 しかし時には政治指導者らが自らの未来に対する不安感から、権威主義的な統治をする場合がある。 東ティモールでの大統領暗殺未遂事件など政治的な不安が相変わらず存在しているのは事実だ。 (今回の訪韓に続き)モンゴルを訪問するが、モンゴルも最近の総選挙で野党が不正選挙疑惑を提起し、大規模な暴力デモが起きた。 選挙が公正に行われたと見る国際社会の意見とは異なる動きだった。 この件で与野党の指導者に会う予定だ。 アジアの多くの国が民主化の道を進めるよう支援したい。

李洪九=民主化以降、民主主義をしっかりと制度化していく過程が難しいこともある。

ビライター=そうだ。 そういう意味でアジア財団が力を注いできた分野の一つが各国に市民団体を設立し、強化することだった。 選挙を公正に行えるよう監督機能を強化するのに注力した。 今年4月にネパールで行われた制憲議会選挙のために、1万9000人にのぼる選挙監督員を教育した。 こうして行われたネパールの選挙は国際的にも公正だったという評価を受けている。 ネパール王政も平和に幕を下ろした。 12月に行われるバングラディシュ選挙にも監督官を教育して派遣する予定だ。



<対談>「米国内に保護貿易主義が台頭…韓米FTAは期待と憂慮」(2)
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