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中国政府が白頭山(ぺクトゥサン)付近で展開中の開発事業が北京五輪に合わせてほぼ完成の段階を迎えている。中国政府が3年前から進めてきた国家プロジェクト「白頭山工程」が大きく進展したのだ。
「韓民族の聖山」こと白頭山が中国領だというイメージがさらに強まるものとみられる。在中韓国人が最も多く住む延辺朝鮮族自治州では16日、北京五輪の聖火リレーが行われた。中国全域を回るリレーの一環だが、白頭山一帯では韓民族の足跡が日々薄れつつある雰囲気が歴然としていた。
15日午後、中国吉林省白山市松江河鎮から9キロ離れた白頭山の海抜883メートルの地点。白頭山西方の稜線のうっそうとした原始林を背景に長白山空港がひと目で見渡せる。白頭山開発を促すため、中国政府が06年7月に着工、最近完工した空港だ。
白頭山観光のピークを迎え、空港付近では4車線道路の舗装工事が行われていた。空港関係者は「早ければ28日にも正式に開港する予定だ」と伝えた。年間およそ50万人の旅行者が利用するこの空港が注目を集める理由は別にある。
中国政府が05年8月、白頭山(中国名・長白山)を延辺朝鮮族自治州から分離し、吉林省傘下の長白山保護開発区管理委員会の直轄に変更することから始まった「白頭山工程」の主要プロジェクトだからだ。
長白山空港は白山市内から東方153キロの地点に建設された。大都市付近に空港を建設する慣行とは異なり、この空港は奇妙にも白頭山にさらに近い所に建てられている。白頭山の東方は北朝鮮の領土だが南・西・北方は現在、中国が所轄している。
<白頭山工程現場ルポ>「白頭山=中国領」を五輪でPR(2)
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