北朝鮮の食糧事情が厳しいということには異議がない。統一部、世界食糧計画(WFP)ともに100万トン以上が必要だと見ている。
北朝鮮住民が一日に必要な最小限の消費量1万トンを基準に100日分以上が足りない。それでも90年代の「苦難の行軍」(金日成首席の死去や相次いだ自然災害・経済危機などによる体制の危機を克服するため繰り広げられた大衆運動キャンペーン)当時のように餓死者が続出するほどかどうかについては意見が分かれる。
国内の非政府組織(NGO)「良い友」の理事長を務める法輪僧侶は「直ちに20万トンを送らなければ大規模な餓死を招く」とし、支援を求めるハンストを行っている。しかし統一部は「その程度ではない」と話している。
しかし、これはいずれも欠陥のある主張だ。現地への総合的な実態調査を実施したわけではなく、各種の情報をもとに推定したものだからだ。こうした論争を終わらせる実態調査の資料が発表された。
北朝鮮で現地調査を実施した4つの米NGOが中間報告書を発表したからだ。最近の事情に関する初めての現地報告書となる。米国内で制限的に配布された全15ページの報告書内容を北朝鮮消息筋が伝えてきた。
このNGOは「マーシーコー(Mercy Corps)」、「ワールドビジョン(World Vision)」、「サマリタン・ファースト(Samaritan First)」、「グローバル・リソース・サービス(Global Resources Services)」。4つのNGOは、米国が北朝鮮に提供する食糧50万トンのうち10万トンの配分を受け持っている。
調査期間は6月4-20日。15人が平安北道(ピョンアンブクド)南西部の19郡と慈江道(チャガンド)西北部の7郡を回った。
まずは、一日の配給量が正常量の3分の1にもならず、住民が自ら調達する食糧を合わせても大人基準で1日1500カロリーを超えない。大人が一日に必要とする2100カロリーの約30%が足りない。3食のうち1食を抜くのと同じだ。したがって正常な活動が難しく、田植えなど農作業に支障が出ている。これは来年の食料事情も厳しくなることを予告している。
2つ目は、食糧の在庫がほぼ底をついていることだ。「大半の郡の在庫が半月しかもたない」という。平安北道の責任者は「在庫は3700トン」とし「必要カロリーの3分の1のレベルで配給しても6月末には在庫切れとなる量」と指摘した。穀倉地帯の平安北道地域がこうした状況であるため、国内の専門家らは‘深刻な水準’と見ている。
3つ目は、7月になれば二毛作の収穫が始まるが、作況が良くないため1カ月しかもたないという。トウモロコシは9月末、コメは10月にそれぞれ収穫された後、11月に配給が開始されるため、8-10月の期間は‘食糧空白’が発生する、と指摘した。
報告書は結論で「秋の収穫時期まで外部からの支援、輸入の可能性が不確実だ。したがって現状では食糧が足りなくなる」とした。「放置すれば餓死者が出てくる状況」という意味だ。
WFPも北朝鮮に対する調査を終えた。リズリーWFPスポークスマンは「6月10日から約2週間にわたって北朝鮮の8道・53郡を対象に調べた」と説明した。家庭560世帯も訪問した。WFPは米国が提供する食糧50万トンのうち40万トンの配分を担当している。咸鏡道(ハムギョンド)・両江道(ヤンガンド)などやせ地を調査したため、結果も良くないことが予想される。
北朝鮮住民が一日に必要な最小限の消費量1万トンを基準に100日分以上が足りない。それでも90年代の「苦難の行軍」(金日成首席の死去や相次いだ自然災害・経済危機などによる体制の危機を克服するため繰り広げられた大衆運動キャンペーン)当時のように餓死者が続出するほどかどうかについては意見が分かれる。
国内の非政府組織(NGO)「良い友」の理事長を務める法輪僧侶は「直ちに20万トンを送らなければ大規模な餓死を招く」とし、支援を求めるハンストを行っている。しかし統一部は「その程度ではない」と話している。
しかし、これはいずれも欠陥のある主張だ。現地への総合的な実態調査を実施したわけではなく、各種の情報をもとに推定したものだからだ。こうした論争を終わらせる実態調査の資料が発表された。
北朝鮮で現地調査を実施した4つの米NGOが中間報告書を発表したからだ。最近の事情に関する初めての現地報告書となる。米国内で制限的に配布された全15ページの報告書内容を北朝鮮消息筋が伝えてきた。
このNGOは「マーシーコー(Mercy Corps)」、「ワールドビジョン(World Vision)」、「サマリタン・ファースト(Samaritan First)」、「グローバル・リソース・サービス(Global Resources Services)」。4つのNGOは、米国が北朝鮮に提供する食糧50万トンのうち10万トンの配分を受け持っている。
調査期間は6月4-20日。15人が平安北道(ピョンアンブクド)南西部の19郡と慈江道(チャガンド)西北部の7郡を回った。
まずは、一日の配給量が正常量の3分の1にもならず、住民が自ら調達する食糧を合わせても大人基準で1日1500カロリーを超えない。大人が一日に必要とする2100カロリーの約30%が足りない。3食のうち1食を抜くのと同じだ。したがって正常な活動が難しく、田植えなど農作業に支障が出ている。これは来年の食料事情も厳しくなることを予告している。
2つ目は、食糧の在庫がほぼ底をついていることだ。「大半の郡の在庫が半月しかもたない」という。平安北道の責任者は「在庫は3700トン」とし「必要カロリーの3分の1のレベルで配給しても6月末には在庫切れとなる量」と指摘した。穀倉地帯の平安北道地域がこうした状況であるため、国内の専門家らは‘深刻な水準’と見ている。
3つ目は、7月になれば二毛作の収穫が始まるが、作況が良くないため1カ月しかもたないという。トウモロコシは9月末、コメは10月にそれぞれ収穫された後、11月に配給が開始されるため、8-10月の期間は‘食糧空白’が発生する、と指摘した。
報告書は結論で「秋の収穫時期まで外部からの支援、輸入の可能性が不確実だ。したがって現状では食糧が足りなくなる」とした。「放置すれば餓死者が出てくる状況」という意味だ。
WFPも北朝鮮に対する調査を終えた。リズリーWFPスポークスマンは「6月10日から約2週間にわたって北朝鮮の8道・53郡を対象に調べた」と説明した。家庭560世帯も訪問した。WFPは米国が提供する食糧50万トンのうち40万トンの配分を担当している。咸鏡道(ハムギョンド)・両江道(ヤンガンド)などやせ地を調査したため、結果も良くないことが予想される。
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