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【噴水台】独立と中立

2カ月以上消えない街頭のろうそくが、現政府のメディア政策を向けた。先月11日、ろうそくデモ隊がKBSの前で“公営放送死守‘を叫びながら始まった動きだ。数日後、保守団体は同じ席で「鄭淵珠(チョン・ヨンジュ)社長の退陣」を叫んだ。KBSろうそくデモをめぐり、KBS構成員も分裂した。

2008年初夏、韓国の放送は政治葛藤の核となってしまった感じだ。KBS鄭然株社長去就問題、MBC『PD手帳』狂牛病報道などが連日熱い政治争点として浮び上がっている。マスコミの運動団体は街頭に出て、政府のメディア政策反対スローガンを叫んでいる。対立は簡単に解決しない見通しだ。ハンナラ党の一議員も地上派民営化など、今後のマスコミ政策が「保革対立の場になる」と言ったことがある。

政府は脱規制と競争論理によって産業競争力を育てようと考えているが、マスコミの運動団体はこうした市場主義的政策がメディアの公共性を毀損すると対立する。特にメディアを政治的に掌握しようとすると批判する。過去の政府のコード人事が指名した鄭淵珠社長には退けとしながらも、放送界の主要要職は自分に都合のいい人で満たすというのが代表的だ。


こうした中、鄭然株社長退陣運動をしてきたKBS労組が政治的に独立的な社長選任制度案を発表した。いわゆる“国民参加型KBS社長選任制”だ。現在KBS取締役会が提案して大統領が任命する社長選任方式に代わり、取締役会と国民代表、社員代表がともに出席して候補を推薦し、独立的検証手続きを踏むという案だ。その実効性や現実性と無関係に、政権が変わる度に政派的社長が下りてくる慣行を阻むための試みという点で注目できる。

ところでここで「政治的独立性」に対してひとつ察してみることがある。政治的独立性とは特定政派に癒着されたり、不当な政治圧力に隷属したりしないという意味であって、政治そのものから無限に自由だという意味ではないだろう。いずれにせよ現代社会が、各集団間の利害関係が絡み、日常がすなわち政治という点を考慮すれば、純潔な政治的独立性とは、ややもすると虚言であるかもしれない。

このとき公営放送社長に要求されることは、100%政治的独立性というよりは政治的中立性に近いのではないか。

特定政治集団の支持を受けて当選したリーダーの場合も同じだ。支持勢力の政治的利害を貫徹することに劣らず、異なる集団の利害をどのように調整して仲裁するのかが、より重要な力であるといえる。

またそのように見た場合、最初は純潔だったろうそくが政治的に変質したと考えるより、そのろうそくの政治的内容が変わったと考えるのはどうだろうか。



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