北海道洞爺湖サミット（主要国首脳会議）会議場周辺の地上にはすき間なく警察を配置し警戒態勢を敷いており、空と海には最先端の兵器が動員され、まるで戦時状態を彷彿（ほうふつ）させている。

世界主要国の首脳が１カ所に集まるだけに、テロ組織がハイジャックなどでホテルを攻撃したり都心で自爆テロを行う可能性をも踏まえて、徹底した封鎖措置に万全を期しているのだ。

今回の会議では国家首脳や首脳級の人物など集中的に警護すべき対象だけでもおよそ４０人を上回る。要人警護は、北海道の玄関にあたる新千歳空港から始まる。


首脳らが到着すれば、陸・空各自衛隊に所属するヘリ２０機が厳しい警戒態勢を敷くことになる。空港警備は サミットに備えて自衛隊が創設した中央即応集団が担当する。地上警備の責任を負う２万１０００人の警官は先月から現地で行ったテロ・デモ鎮圧の訓練を終え、各拠点に配置されている。

それらが重点的に警戒態勢を敷く地域はサミットが開催されるウインザーホテルの周辺だ。洞爺湖北方の丘に位置したウインザーホテルにつながる道路は１つしかない。接近自体が難しいため、ゲリラが落下傘に乗って侵入しない限り大きな問題はない。

７～９日のサミット開催期間中には、周辺上空での飛行が全面的に禁止される。北海道の上空には６日昼から空中警戒管制機（ＡＷＡＣＳ）を飛ばし、２４時間態勢で空中警戒を行う。早期警戒に失敗する場合に備えてパトリオットミサイルも待機させる。





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