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北の‘冷却塔爆破’は核無能力化の‘可視的大イベント’

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北朝鮮が寧辺(ニョンビョン)冷却塔の爆破を生中継することにしたのは、北朝鮮の核活動の主軸である5000キロワット原子炉をこれ以上稼働しないことを全世界に示すためだ。

6カ国協議合意事項を尊重し非核化を誠実に実践していることを明示することで、北朝鮮が得ることになる見返り、例えばテロ支援国指定解除などの相応措置を取り消せなくするという意味もある。


このアイデアを出したのは6カ国協議米国首席代表のヒル国務次官補という。 韓国の千英宇(チョン・ヨンウ)元6カ国協議首席代表も「目に見える大規模なショーを一度してみるべき」と話していたという。

政治的な意図が強い冷却塔の‘爆破ショー’は朝米間の利害計算がかみ合った結果といえる。

北朝鮮としては、ブッシュ政権の任期が終わる前にできる限り非核化段階を進展させるべきだという計算もあると、専門家らは分析している。 6カ国協議の全般的方向が北側に不利でないという判断のもと、米政権が交代しても朝米関係の進展が続くことを望む、ということだ。

北朝鮮としては、「6カ国協議の合意を信じて冷却塔まで爆破したのだから責任を取るべきだ」と主張し、米国の次期政権が対北朝鮮強硬策に突変するのを防げるカードになる。

米国にとっても損にはならない。 米国は6カ国協議に懐疑的な議会と政権内の強硬派を説得するための作業レベルで、こうしたイベントがもたらす効果に注目している。 CNNの生中継で北朝鮮の冷却塔が爆破される場面を目にすれば、北朝鮮が6カ国協議に誠実に臨んでいるという世論が米国内に広がり、これを基礎にテロ支援国指定解除に反対する議会の強硬派を説得できる、という考えだ。

もちろん寧辺の核施設自体が老朽化しているため、北朝鮮としてはこれをあきらめて見返りを受けるほうが利益になる、という分析もある。 寧辺核施設を無能力化し、その見返りに100万トン相当のエネルギー補償を受けることにした2・13合意自体が、こした利害計算の産物ということだ。



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