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<取材日記>低支持率の首相を「手腕家」に仕立てた日本

 福田康夫首相は23日、通常国会が閉会したのを受けて記者会見し、質疑応答に臨んだ。そうすると日本政界で最大の関心事になっている内閣改造の時期を尋ねる質問から出てきた。

首相はためらわずに「政策課題が山ほどある。(内閣改造を)考える余裕がない」と述べた。実際、日本政府の前には原油・原材料価格の高騰、景気低迷と税収減少による税制改革、北核問題の平和的解決、地球温暖化――など解決すべき課題が山積みになっている。それで官庁街では電気を消す時間が夜12時を超えるのが日常茶飯事だ。

それなのにマスコミが内閣改造に関心を示すのは福田政権の失政続きによる。年金記録の紛失、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)、政府省庁公務員の交通費横領事件――など国民に不安と憤怒をもたらす事件が相次ぐと、内閣支持率は10%台に落ち込んだ。


しかし福田首相はいったん仕事から進め、責任は来年9月の衆議院選挙で国民に尋ねてみようという考えだ。投票で政権を審判する選挙民主主義の文化が定着しているから可能なことだ。こうした文化は「支持率10%台の首相」を「手腕家の首相」に仕立てている。

特に外交的な成果が際立って見える。先月には東京で第4回アフリカ開発会議(TICAD4)が開催され、およそ40カ国が出席した。そのおかげで日本はアフリカ諸国での資源開発優先権を認められた。数日前は中国と東シナ海ガス田の共同開発に合意した。来月、北海道で開かれる主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)には韓国など16の主要経済国を招待し、日本の発言権とリーダーシップをより高めることになる。

これらを推進したことで、最近、朝日新聞の世論調査では内閣支持率が20%台に反騰した。福田首相個人の政治的な手腕とリーダーシップも一役買っている。キーワードは「国民の目線に合わせた」政策だ。福田首相は「私は常に国民の目線から政策を総点検している」と強調する。

来月には高齢者就業と非正規雇用などを盛り込んだ社会福祉対策を発表する。ところがこの対策のタイトルが「5つの安心プラン」だ。国民の気持ちにどれだけ気を配っているのかが分かる部分だ。

半面、李明博(イ・ミョンバク)大統領は政治闘争に変質したろうそくデモが足かせとなり、大統領選公約のどれひとつきちんと進められずにいる。韓国が国論の分裂で時間を無駄にしている間に日本政府はしっかりと働いている。日本との格差がさらに広がりそうで、暗たんたる気持ちに襲われるばかりだ。



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