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特に石油や天然ガスなどといった地下資源はなく、日照量が多い日本にとっては好都合なものだった。風力発電や水力発電とは違って、地域や規模と関係なく設置できるというメリットもある。政府の支援により、シャープが1962年に世界初めて太陽光電池の商用化に成功している。
ところが現在、太陽光発電が日本全体のエネルギー需要で占める比重は1%未満だ。政府が94年から省エネに向け、太陽光発電設備の設置に補助金を支給したが、電気料金など消費者のコスト負担増のために広く普及しなかったためだ。
結局05年には国の補助金も終了した。しかし日本政府が再び住宅用太陽光発電設備の設置に補助制度を導入し、各種の税制上、優遇措置を与える方針を決めた。
日本経済新聞は22日「経済産業省は地球温暖化や原油高に対応するための新エネルギー政策をまとめた。太陽光発電を本格的に普及させるため、家庭向けに補助金制度や優遇税制を検討。今後3―5年で住宅用発電システムの価格を半額にする目標を示した」と報じた。
現在、住宅1棟に太陽光発電設備を設置するのにかかる費用230万円を5年間で110万円程度に下げるというものだ。
これは福田康夫首相が6月9日に発表した地球温暖化の総合対策「福田ビジョン」を具体化したもの。福田ビジョンは、「2020年まで新築持ち家住宅の7割以上が太陽光発電を採用しなければならない」といった目標を掲げている。現在、断熱材の採用次第で判断する省エネ住宅の基準に、太陽光発電設備の設置も含めることにしている。
経産省はまた、エネルギーの供給システム自体を変えるために、石油やガスの供給事業者にバイオ燃料、太陽熱など新エネの利用を義務づける制度を創設し、新法を来年の通常国会で可決させるとしている。
早ければ2010年にも導入される新法は、石油会社やガス会社が燃料を販売する場合、バイオ燃料やバイオガス、太陽熱、水素など化石燃料以外の燃料を必ず一定量以上利用するよう定めている。
経産省はまた持ち家住宅の太陽光発電で生産された電力を企業に販売する実験事業も年内に開始することにしている。
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