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金本部長はこの記者会見で「冷却塔爆破を中継するため、5カ国のメディア(1国当たり1社)を北朝鮮に招くことを各国にすでに通知している」とし、このように述べた。韓国の放送局としては民放MBCテレビ(文化放送)が招待された。
6カ国協議関連の消息筋によると、▽核申告書の提出▽米政府によるテロ支援国家指定解除措置の議会への通報▽冷却塔の爆破--など一連の日程は、26日から28日までの間にほぼ時間差を置かず順に行われるものとみられる。
◇加速する6カ国協議再開への動き=金本部長はこの日「北朝鮮は近く核申告書を議長国の中国に提出するだろう。申告書が提出されれば、米国も約束した相応の措置(テロ支援国家指定解除に向けて着手)を取るとみられる」と語った。
続いて「申告書の提出後には6カ国協議首席代表らの会合が必要とされる。そこで申告書の内容を評価し、どのようにして完全性と正確性を検証するかという検証・モニタリング方法について話しあうことになる」と説明した。
冷却塔爆破は、6カ国協議の結果を具体的に全世界に見せるイベントしての意味を持つ。しかし冷却塔爆破の政治的かつ象徴的な意味に比べて実質的な意味は弱いというのが大方の見方だ。寧辺の核施設自体が老巧化している上、主要部品の除去など核無能力化措置のために冷却塔爆破とは関係なくすでに稼働が不可能な状態だからだ。
◇残された課題は検証と核兵器=北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除措置が発効するまでは、行政府が議会に通報した日から45日間の時間がかかる。この期間中、議会が解除措置に反対する法案を提出して可決させれば、行政府の議会通報措置は無効となる。
問題は議会内には共和党を中心に、北朝鮮の「非核化への意志」に懐疑的な見方を示す議員が多いという点だ。したがって北朝鮮が申告書を提出した後、内容が公開されれば、米国内で逆風が吹く可能性を排除できない。
ライス長官も「45日の期間中、(申告の真実性に対する)検証のため最大限の努力をする」と話している。しかも6カ国協議の最終段階で議論となっている核兵器廃棄をめぐる交渉は、ブッシュ政府が退き、次期政府が発足した後になってようやく論議が始まるものとみられる。
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