遅ばせながら大統領秘書室長を含む青瓦台参謀陣を大幅に改編するとした発表は歓迎する。それでも懸念されるのは内閣改編だ。青瓦台を大幅に改編する代わりに時間差を置いて、民心の反応を見ながら内閣改編の幅は狭めるという見通しだからだ。総理と長官候補を選ぶのに困難をきたしていると訴え、小幅な内閣改造になるという意見が流れ続けている。

政府は民心を勝手に解釈してはいけない。ろうそくが徐々に無くなるからといって民心のわだかまりまで溶けるのではない。広場で叫ぶ人が民心の全部ではない。黙っている多数は少数の叫びと無関係に政府の国政収拾努力を見守っている。広場のろうそくは民心の怒涛の上に浮かぶ一握りの叫びにすぎない。ろうそくを持たなくとも政権に対する期待が崩れて背を向けた多数の心を取り戻さなければならない。実質的で持続的な刷新の努力が必要だ。

そうした点で内閣の果敢な改編が切実に要求される。長官たちは、対国民行政の直接責任を負って導いて行く部処の首長たちだ。大統領の参謀である青瓦台首席たちよりずっと重要だ。実際に、これまで国民を失望させた長官たちが１人や２人か。牛肉問題の本質をきちんと把握することができなかった長官、交渉をまともに遂行することができなかった長官、時代錯誤的経済政策で市民生活を逼迫させた長官、仲良し人事で物議をかもす長官たちだ。


新政府が発足してから１００日しか経っていない。今、新たに出発をしても遅くない。新たに組閣するという気持ちで、粉骨砕身せよ。適任者がいないというが、本当に三顧の礼の努力を傾けて来たのか。朴槿恵（パク・クンヘ）前ハンナラ党代表と沈大平（シム・デピョン）自由先進党代表が総理の有力な候補に挙がったというが、どこにも真剣に提案して説得しようとしている姿が見られない。

本当に尽くしたにもかかわらず適任者が見つからないというなら大統領が国民の了解を求めることもできる。人選の難しさを告白し、刷新のために時間をくれと訴えればいい。今回の改編に政権の命運をかけるという覚悟なら、国民はそっぽを向くはずがない。



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