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米国の北朝鮮への食糧支援も開始された。テロ支援国家指定解除と敵性国貿易法適用の中断も糸口を見いだしつつある。対立を深め、緊張関係を維持してきた朝米・朝日関係の変化により北東アジアの秩序が新たな局面を迎えている。
05年、北朝鮮の核実験で最高潮に達した北核問題が解決の糸口をつかんだのが理由だ。北朝鮮をめぐる国際政治の変化は経済交流の拡大につながっている。従来の中国一辺倒の対北投資もエジプトやクウェートなど中東諸国に拡大されている。欧州連合(EU)をはじめ西側諸国も対北投資の可能性を本格的に考え始めている。
北朝鮮も今年初めから「対外経済関係の改善」を強調し、国際社会への編入を試みている。そのため韓国の政府や各企業も、より実用的な見地から北朝鮮にアプローチすべきではないのかという見方も出ている。
東国(トングク)大学北朝鮮学科のキム・ヨンヒョン教授は「理念の対決に先立ち南北(韓国・北朝鮮)関係を互いにプラスになるよう管理するのが“実用”だ」とし「経済的な観点でも北朝鮮は国際社会で新しい代案として認識されはじめている」と話した。
何よりも経済的な観点から「実用」を強調する声が強まっている。金融経済研究院のイ・ヨンフン博士は「北朝鮮はマグネサイト、鉄鉱石など多くの地下資源を保有し、韓国にとって最も近い資源開発国になる」とし「北朝鮮も最近、海外資本の誘致に積極的に取り組んでいることから、南北がウィン-ウィンモデルを作ることができるだろう」と説明した。イ博士は「ただ個別企業のレベルの投資はまだインフラ不足など条件が不十分なために、慎重を期さねばならない」と付け加えた。
南北間の経済格差が、統一過程で障害になることが明らかなだけに、それに備えるべきだという意見もある。統一研究院の全賢俊(チョン・ヒョンジュン)常任研究委員は「南北間の経済格差と産業構造、経済構造の差は、統一の過程で韓国経済に多くの問題と費用をかけさせる」とし、対策の必要性を強調した。
「予算の1%を基金に造成する案」が思ったより緊急に必要になる可能性もある。国民(ククミン)大学のチョン・チャンヒョン兼任教授は「米国の経済制裁が解除されても国際金融機関など国際社会の公的投資が実際に行われるまでは数年以上かかるだろう」とし「それまで韓国の投資が行われれば、国際社会の投資を促すことによって生産性のある循環のシステムが作られるだろう」と話している。
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