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日本「海底資源確保」へ…大陸棚データを国連CLCSに提出

 日本政府が海底資源の確保に向け、日本近海の大陸棚延伸を求めるために必要とされるデータを来年、国連の「大陸棚の限界に関する委員会(CLCS)」に提出する方針を決めた。

日本の大陸棚として新たに認めるよう求めている海域は、日本の国土面積(約37万8000平方キロメートル)よりも広い38万平方キロメートルだ。

日本政府の総合海洋政策本部(本部長・福田康夫首相)は10日、関係閣僚らによる「境界海域チーム」の初会合を開き、「国連海洋法条約に基づき、沿岸から2000カイリ(約370キロメートル)の排他的経済水域(EEZ)を越えて海底資源の探査・開発ができるよう、大陸棚の範囲を延伸しなければならない」とし、来年1月、CLCSに関連資料を提出することにした。


申請が受け入れられれば日本は、日本近海の38万平方キロメートルにのぼる海域で、追加の資源開発権を主張できるようになる。

同海域の海底には石油の代替エネルギーとして注目されるメタンハイドレートをはじめ、金、銀、銅など大量な鉱物資源の存在が確認されている。

94年に発効した国連海洋法条約は、海底の地形・地質が自然な地続きであると認められる場合、沿岸の各国に対し、EEZの境界を越えて最大350カイリ(約650キロメートル)まで大陸棚を拡大できるよう認めている。申請した国は来年5月までCLCSに海底調査資料を提出し、自国の領土と海底が地続きであることを科学的に立証しなければならない。

日本政府はそのため、04-05年、相模湾から硫黄島北方までの約1000キロにわたる海域で、圧縮空気を用いた人工地震を起こし、海底の地下構造を調べた。その結果、伊豆-小笠原沖の地中には、海洋地殻の玄武岩ではなく大陸地殻の特徴とされる花こう岩・安山岩質の地層が存在するのを確認した。これを詳しく調べたところ、四国海底の盆地と日本中部から南方への太平洋沿岸にある小笠原諸島の東方域一帯が大陸棚であることを確認した。

しかし各国の海洋資源確保をめぐる競争が激しくなるにつれ、周辺諸国との対立も予想される。日本は今回の大陸棚延伸申請で、四国海底盆地の南方にある2つの小さな岩の島、沖ノ鳥島をEEZの基点としている。昨年には同地に灯台まで設けた。

しかし中国はこの島の近海で海洋調査を行うなど国際法上同海域を日本領土と認めていない。したがって日本が計画通り申請に踏み切る場合、中国との対立がさらに深まるものとみられる。



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