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【噴水台】ストレス

 「ストレスは避けられないものだが、必ずしも悪いことばかりではない」。ストレス研究の権威者である米国ロックフェラー大学のブルース・マッキーエンの主張だ。 ストレスを受けた時に分泌するホルモンは、周囲の環境に対する認識を強化し、視力と聴力をやや向上させ、筋肉をより活発に動かす。 私たちが複雑な道路で事故を起こさず運転できるのは、このホルモンのおかげだ。

マッキーエンはこう言う。 「ストレスは身体を保護する。 ストレスを受けた人は周辺環境を警戒し危険を避けるために計画を立てる。 半面、楽しくて楽観的な人はワナに向かって進んでいることも気づかないだろう」。

進化心理学は、ストレスをたくさん受ける人が生存競争によりうまく対処し、私たち人類の先祖になったと推定している。 初期人類時代に、不安で疑問が多く、生活と他人に関して最悪を仮定する人が自然選択されたということだ。


ここで疑問が生じる。 原始人は生存環境が過酷だったためそうだったとしても、平均寿命が延びて物質的に豊かになった現代社会でも、人々が相変わらずストレスをたくさん受けている理由は何か。 ストレスは基本的に不安と恐怖に対する人体の反応だというのに。

現代社会でストレスが増えた主要原因は、悪いニュースを誇張する新聞と放送のヘッドラインニュースという。

米国ニューヨーク大学のストレス研究者ジョセフ・ルドゥーはこれを「誇張されたヘッドラインによる不安」と命名した。 「昔の人は個人的に接触するもののためにストレスを受けた。 しかし現在は違う。 すべての人が全世界で発生する悲惨な事件や未来の脅威の要素を知っている。 心配する必要がありそうな事項の目録がはるかに長くなったのだ」。

現在、牛海綿状脳症(BSE)ストレスに苦しんでいる韓国の状況にそのまま適用される言葉ではないだろうか。 その原因は、マスメディアがトップニュースでBSE恐怖を助長したことにあるのではないか。 昨日ソウル光化門(クァンファムン)で行われた大規模デモも、BSEに対する不安とストレスから触発されたものではないだろうか。

問題は、ストレスホルモンの副作用が少なくないという点だ。 人体の免疫力を抑圧して病気にかかりやすくなり、性ホルモンの生産を阻害する。 実際、国民の健康にはBSEそれ自体よりも、BSEストレスがもっと害になるのかもしれない。 人型BSEの発病の確率が極めて低いという科学的常識と、持続的なストレスをすべての現代的疾病の原因に挙げる最近の理論を考えれば、なおさらそう思う。



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