政府が経済政策の柱を「成長」から「物価」に転換した。
政府は「労働者に雇用先を生み出すことが最高の福祉」というスローガンを掲げ、今年、6%の成長を目標にしていた経済運用方針を物価の安定に焦点を合わせた、安定化政策に転換する。原油価格の急騰により、物価が大幅に上昇し、市民の経済が厳しい状況に陥っていると判断したからだ。
任鍾龍(イム・ジョンリョン)企画財政部経済政策局長は4日「国際原油価格が1バレル当たり130ドルをオーバーし、成長が優先か、物価が優先かという議論は意味を失ってしまった」とし「当然、物価の安定を優先する」と話した。政府はこのような内容の下半期経済運用計画を来月の初めに発表する予定だ。
◇物価の安定最を優先=韓国銀行など、安定論者の批判にも耳を傾けなかった政府の姿勢を変えさせたのは、原油価格の上昇だ。財政部は実質的な原油価格の水準がすでに1979年の第2次石油ショック時より高くなっていると評価した。財政部関係者は「原油価格が1バレル当たり100ドルから130ドルまで上昇するスピードがあまりにも速かった」とし「石油の値段が1リットル当たり、2000ウォン(約200円)まで高騰し、状況が完全に変わってしまった」と話した。
消費者の物価上昇率が5%に迫り、国民の支持率が急降下し始めているのも、政府にとって大きな負担要素になった。匿名を条件に取材に応じた、経済部の元長官は「庶民や中産階級が政府に背を向け始めたのは米国産牛肉の問題より、物価の急激な高騰を初めとする経済難によるもの」と話した。
政府は成長カードとして活用してきた高為替レート、金利の引き下げ圧力、財政支出の拡大の3つの政策を中断することにした。崔重卿(チェ・ジュンギョン)財政部第1次官は「いまはまず、物価の先行きに対応しなければならない」と話した。実際に外国為替市場はウォン-ドル間の為替レートが先月末、1050ウォン(約107円)台から、たった15日で1010ウォン(約103円)台まで急落し、大規模なドル売りを行った一方で、目立つドル買いは行われなかった。また姜万洙(カン・マンス)財政部長官や崔次官は韓銀にこれ以上、金利の引き下げを要求していない。
政府が進めている補正予算の編成内容も一変する。経済成長用の事業の代わりに、国民生活を安定させるための事業が中心になる見込みだ。
財政部関係者は「生計型の軽油消費者を直接支援した場合、経費の追加編成は避けられない」と述べ「追加経費の内容は経済の上昇より、原油高と物価の高騰で厳しい状況に陥っている、国民の生活支援策を優先することになった」と話した。政府はまた、今年の経済成長の展望値を、大幅に低く設定する案を検討している。
この関係者は「開発途上国の景気が伸びており、輸出が好調な状態を保っているが、これは長く続かない」とし「下半期に景気の下降が、本格化する可能性が高い」と話した。一方、政府は安定化政策に方向を転換しても、減税と規制緩和は今後も積極的に取り組んでいく方針だ。
◇市場のメカニズムを尊重すべき=専門家は政府の政策転換を歓迎しながらも、物価の管理を口実に市場への介入を行うべきではないと指摘した。延世(ヨンセ)大の成太胤(ソン・テユン)教授は「原油価格の急激な上昇など、対外的な要素の先行きが見えない状況で、無理な成長政策をあきらめるのが正しい判断」と述べた上で「しかし、物価を低くするために、人為的な低為替レート政策を取るのは、望ましくない。市場の機能を尊重する態度が重要だ」と言及した。
韓国投資証券のチョン・ミンギュ首席エコノミストは「物価を優先でするものの、リスクに対応し、国際収支が安定するように管理しなければならない」と話した。
政府は「労働者に雇用先を生み出すことが最高の福祉」というスローガンを掲げ、今年、6%の成長を目標にしていた経済運用方針を物価の安定に焦点を合わせた、安定化政策に転換する。原油価格の急騰により、物価が大幅に上昇し、市民の経済が厳しい状況に陥っていると判断したからだ。
任鍾龍(イム・ジョンリョン)企画財政部経済政策局長は4日「国際原油価格が1バレル当たり130ドルをオーバーし、成長が優先か、物価が優先かという議論は意味を失ってしまった」とし「当然、物価の安定を優先する」と話した。政府はこのような内容の下半期経済運用計画を来月の初めに発表する予定だ。
◇物価の安定最を優先=韓国銀行など、安定論者の批判にも耳を傾けなかった政府の姿勢を変えさせたのは、原油価格の上昇だ。財政部は実質的な原油価格の水準がすでに1979年の第2次石油ショック時より高くなっていると評価した。財政部関係者は「原油価格が1バレル当たり100ドルから130ドルまで上昇するスピードがあまりにも速かった」とし「石油の値段が1リットル当たり、2000ウォン(約200円)まで高騰し、状況が完全に変わってしまった」と話した。
消費者の物価上昇率が5%に迫り、国民の支持率が急降下し始めているのも、政府にとって大きな負担要素になった。匿名を条件に取材に応じた、経済部の元長官は「庶民や中産階級が政府に背を向け始めたのは米国産牛肉の問題より、物価の急激な高騰を初めとする経済難によるもの」と話した。
政府は成長カードとして活用してきた高為替レート、金利の引き下げ圧力、財政支出の拡大の3つの政策を中断することにした。崔重卿(チェ・ジュンギョン)財政部第1次官は「いまはまず、物価の先行きに対応しなければならない」と話した。実際に外国為替市場はウォン-ドル間の為替レートが先月末、1050ウォン(約107円)台から、たった15日で1010ウォン(約103円)台まで急落し、大規模なドル売りを行った一方で、目立つドル買いは行われなかった。また姜万洙(カン・マンス)財政部長官や崔次官は韓銀にこれ以上、金利の引き下げを要求していない。
政府が進めている補正予算の編成内容も一変する。経済成長用の事業の代わりに、国民生活を安定させるための事業が中心になる見込みだ。
財政部関係者は「生計型の軽油消費者を直接支援した場合、経費の追加編成は避けられない」と述べ「追加経費の内容は経済の上昇より、原油高と物価の高騰で厳しい状況に陥っている、国民の生活支援策を優先することになった」と話した。政府はまた、今年の経済成長の展望値を、大幅に低く設定する案を検討している。
この関係者は「開発途上国の景気が伸びており、輸出が好調な状態を保っているが、これは長く続かない」とし「下半期に景気の下降が、本格化する可能性が高い」と話した。一方、政府は安定化政策に方向を転換しても、減税と規制緩和は今後も積極的に取り組んでいく方針だ。
◇市場のメカニズムを尊重すべき=専門家は政府の政策転換を歓迎しながらも、物価の管理を口実に市場への介入を行うべきではないと指摘した。延世(ヨンセ)大の成太胤(ソン・テユン)教授は「原油価格の急激な上昇など、対外的な要素の先行きが見えない状況で、無理な成長政策をあきらめるのが正しい判断」と述べた上で「しかし、物価を低くするために、人為的な低為替レート政策を取るのは、望ましくない。市場の機能を尊重する態度が重要だ」と言及した。
韓国投資証券のチョン・ミンギュ首席エコノミストは「物価を優先でするものの、リスクに対応し、国際収支が安定するように管理しなければならない」と話した。
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