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<四川大地震>中国“仮想の敵”の日本自衛隊にSOS

中国政府が日本の航空自衛隊にSOSを発した。

中国・四川省だけでも670万人が住宅を失い、被災者への救助に頭を悩ませている中国政府が、日本に自衛隊の備蓄物資と輸送手段の提供を要請したのだ。

緊急事態であれこれと考えられる状況ではないものの、仮想の敵としてきた日本の自衛隊に助けを求めたのは極めての異例のことだ。中国は91年の湾岸戦争以降、自衛隊が海外に派兵される度、軍事大国化を懸念し、猛反対の姿勢を示してきた。


日中戦争の当時、旧日本軍の航空機が中国領空を蹂躙(じゅうりん)し、途方もない被害を受けた中国としてはあまりにも当然なことだった。したがって日本軍用機の中国入りは、通常ならば中国内に反日感情を引き起こし得ることだ。

軍用機とともに軍服姿の自衛隊部隊が中国に入るのも初めてだ。日本政府の対応も異例なほど早い。航空自衛隊のC130輸送機2~3機が派遣される。早ければ31日にも救護物資の空輸を開始する予定だ。

自衛隊機の中国入りが初めてであるだけに、先発隊は航路と離着陸の条件を調べることにしている。日本政府はひとまず、航空自衛隊の備蓄物資のうち、大型のテント200張り、毛布4000枚などを3回に分けて四川省成都に届ける予定だ。

中国は自衛隊機が中国領空のあちこちを飛行するのは困ると見ているために、飛行範囲をめぐり自衛隊側と詰めの交渉を行っている。町村信孝官房長官は「自衛隊以外に日本の国際協力機構(JICA)と自治体などが保有しているテントと毛布も収集している」とし「それなりに必要があって備蓄しているだけに、それを全部取りそろえるのは簡単なことではない」と述べた。

日本は5億円の緊急支援を提供している上、救助隊と医療隊に続き自衛隊機まで派遣することになり、中国内の反日感情を好転させることのできる良い機会になるものと期待している。



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